2023/07/06
こんにちは!
今回は歯周病の動物が抱えるリスクについてのお話です。
歯周病は顎の骨を溶かす病気とも言われています。特に小型犬では、歯周病が進行して下顎臼歯部の歯槽骨の重度の吸収が起こり、下顎骨の病的骨折を引き起こすことがあります。
(重度の歯周病により薄くなった下顎骨)
また、進行した歯周病では歯の根尖部に炎症が及ぶことがあり、周囲に膿がたまります(根尖病巣)。酷い場合には周囲の歯肉や粘膜、皮膚に穴が開いてしまいます。
さらに、歯周病はその名称のために口周りのトラブルというイメージが強いですが、実は放置しておくと口以外にも様々な問題を引き起こすことがわかってきています。
歯周病に伴い、細菌やそれらが分泌する毒素、免疫に関連する炎症物質が歯肉から血液循環に侵入し、全身性に影響を与えることが示唆されています。
犬においては歯周病と腎臓、肝臓、心臓の疾患との関連性が報告されています。歯周病の進行に伴って、腎臓では血管間膜の肥厚、肝臓ではリンパ球や形質細胞と呼ばれる炎症に関連する細胞の増加、心臓においても血管の変性が確認されています。
このように、口の健康を守ることは全身の健康を守ることに繋がると言えるでしょう。健康に長生きするために、日々の予防歯科をお勧めいたします。
獣医師 中森
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 Animal Dental Office 世田谷
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