2025/01/12
みなさんこんにちは!
けいこくの森動物病院です。
わんちゃんの健康を守るためには、さまざまな病気について知っておくことが大切です。その中でも「甲状腺腫瘍」という病気は、早期発見が重要なものの一つです。この記事では、犬の甲状腺腫瘍について、症状や診断方法、治療法についてわかりやすく解説します。
甲状腺とは?
甲状腺は、犬の首の部分にある小さな器官で、体の代謝やエネルギーをコントロールするホルモンを分泌しています。この甲状腺に腫瘍ができることがあります。
腫瘍には良性(健康への影響が少ないもの)と悪性(転移しやすく健康に重大な影響を与えるもの)の2種類がありますが、犬の甲状腺腫瘍の多くは悪性とされています。
甲状腺腫瘍の症状
初期段階では症状が現れにくいことが多いですが、進行すると以下のような症状が見られることがあります。
1. 首にしこりができる
首の辺りを触った際に、硬いしこりを感じることがあります。
2. 体重減少
食欲があるにもかかわらず、体重が減ることがあります。
3. 元気や活動量の低下
疲れやすくなったり、散歩を嫌がるようになることがあります。
4. 呼吸や飲み込みの困難
腫瘍が大きくなると気管や食道を圧迫し、これらの症状が現れることがあります。
甲状腺腫瘍の原因
甲状腺腫瘍の原因は完全には解明されていませんが、加齢が一因とされています。中高齢の犬に多く発生し、大型犬種がややかかりやすい傾向にあります。また、遺伝的な要因やホルモンバランスの乱れも影響している可能性があります。
診断方法
甲状腺腫瘍が疑われる場合、動物病院で以下のような検査が行われます。
1. 触診
獣医師が直接首を触って腫瘍の有無や大きさを確認します。
2. 画像診断
レントゲンや超音波検査で腫瘍の位置や広がりを調べます。
CTやMRIを用いることもあります。
3. 細胞診や組織検査
しこりに針を刺して細胞を採取し、腫瘍の性質を調べます。
治療方法
甲状腺腫瘍の治療は、腫瘍の種類や進行度によって異なります。主な治療法には以下のようなものがあります。
1. 手術
外科手術で腫瘍を摘出する方法です。腫瘍が周囲の組織に浸潤していない場合は、手術が最も効果的です。ただし、腫瘍が大きかったり重要な血管や神経に近い場合は、摘出が難しいことがあります。
2. 放射線治療
腫瘍の大きさを小さくするために放射線を用います。手術が難しい場合や腫瘍の再発予防に使用されることがあります。
3. 化学療法(抗がん剤)
腫瘍の転移を抑えるために行われます。他の治療と組み合わせて使用されることが多いです。
4. 甲状腺ホルモン補充療法
甲状腺腫瘍が原因でホルモン分泌に異常が出た場合、薬でホルモンバランスを整える治療を行います。
治療後のケアと予後
治療後の予後は、腫瘍が早期に発見されたかどうかによって大きく変わります。悪性腫瘍でも、手術や適切な治療を行うことで長期的な管理が可能な場合があります。
治療後は、定期的な診察や画像検査を受け、再発や転移がないか確認することが重要です。また、食事や生活環境の改善も大切です。
甲状腺腫瘍の予防策は?
完全に予防する方法はありませんが、以下のポイントを心がけることで早期発見につながります。
1. 日々の健康チェック
首の周りを触ったり、体調の変化に敏感になることが重要です。
2. 定期健康診断
動物病院で定期的に健康診断を受けることで、早期発見の可能性が高まります。
3. 適切な栄養管理と運動
バランスの良い食事と適度な運動は、甲状腺だけでなく全身の健康を維持するのに役立ちます。
まとめ
甲状腺腫瘍は犬にとって深刻な病気の一つですが、早期に発見し適切な治療を行うことで、健康で快適な生活を続けることができます。
「最近、うちの犬が元気がない」「首にしこりがある気がする」など、少しでも気になることがあれば、早めに動物病院で診察を受けることをおすすめします。
愛犬の健康管理でお悩みの際は、どうぞお気軽にご相談ください。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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