2024/12/27
こんにちは!
けいこくの森動物病院です。
今回は、ワンちゃんに多い皮膚トラブルの一つ、「趾間膿皮症(しかんのうひしょう)」について詳しくお話しします。この疾患は、特に犬の足の指の間に発生する皮膚の病気で、かゆみや痛みを伴うことがあり、放置すると悪化してしまうことがあります。愛犬の健康を守るために、症状や原因、そして予防方法についてぜひ知っておきましょう!
趾間膿皮症とは?
趾間膿皮症とは、犬の足の指の間やその周辺で起こる皮膚炎の一種です。湿度や細菌、真菌(カビの一種)が原因となり、指の間に炎症を起こしたり、膿がでることがあります。ワンちゃんがしきりに足を舐めたり噛んだりしている様子が見られたら、この疾患が疑われます。
趾間膿皮症の症状
趾間膿皮症の症状は、目に見えるものと行動からわかるものがあります。次のようなサインには要注意です。
見た目の症状
• 赤みや腫れ:指の間や周辺が赤く腫れている。
• 膿や湿り気:膿が溜まったり、指の間が湿っている。
• 毛の脱落:患部の毛が抜けてしまう。
• 黒ずみや皮膚の硬化:慢性化すると、皮膚が黒ずんだり硬くなることがあります。
行動の変化
• 足を舐める・噛む:患部のかゆみや不快感で足を頻繁に舐める。
• 歩き方の異常:患部が痛くて歩きたがらない、歩き方がぎこちない。
趾間膿皮症の原因
趾間膿皮症はさまざまな要因によって引き起こされます。以下に主な原因を挙げます。
1. 細菌や真菌の感染
犬の足は地面に接する部分で、細菌や真菌が繁殖しやすい環境です。特に湿った状態が続くと感染リスクが高まります。
2. アレルギー
食べ物や花粉、ハウスダストなどのアレルギーが原因となり、趾間膿皮症が発症することがあります。
3. 異物の侵入
小石や草の種子などが指の間に挟まり、それが刺激となって炎症を引き起こします。
4. 自己免疫疾患
稀ですが、犬の免疫系に異常がある場合、趾間膿皮症を繰り返すことがあります。
5. 環境要因
湿気が多い季節や、不衛生な環境で過ごしている場合もリスクが高まります。
趾間膿皮症の治療方法
趾間膿皮症の治療は、原因によって異なりますが、主に以下のような方法が取られます。
1. 薬物療法
• 抗生物質:細菌感染の場合に使用。
• 抗真菌薬:真菌感染が原因の場合に使用。
• 抗炎症薬:かゆみや痛みを抑えるために使います。
2. 足の洗浄とケア
患部を毎日洗浄し、清潔を保つことが重要です。専用の薬用シャンプーや洗浄液が効果的です。
3. アレルギーの管理
食事をアレルギー対応のものに変えたり、環境中のアレルゲンを減らす努力が必要です。
4. 定期的なチェック
症状が改善するまで、定期的に動物病院で診察を受けることが大切です。
趾間膿皮症の予防方法
趾間膿皮症は、適切なケアを行うことで予防することができます。以下のポイントを押さえましょう。
1. 足を清潔に保つ
散歩の後は足をしっかり洗い、よく乾かしてください。特に雨の日の散歩後は念入りにケアを行いましょう。
2. 定期的な爪切りと毛のトリミング
爪が長すぎたり、指の間の毛が多すぎると汚れや湿気が溜まりやすくなります。
3. 湿気対策
湿気が多い時期はエアコンや除湿機を活用して、清潔な環境を作りましょう。
4. 食事管理
アレルギーのある犬には、獣医師に相談して適切なフードを選ぶことが重要です。
まとめ
趾間膿皮症は、犬にとって身近な皮膚トラブルですが、適切なケアと早めの治療で改善できます。愛犬の健康を守るために、日頃から足のチェックを習慣にし、異常を感じたら早めに動物病院を受診しましょう。
趾間膿皮症に気づいたら動物病院へ!
趾間膿皮症は、早期に適切な治療を行えば比較的簡単に治すことができますが、放置すると慢性化して治療が長引くことがあります。また、原因によっては他の病気が隠れている場合もあるため、自己判断せずに動物病院を受診することをお勧めします。
当院では、症状に応じた最適な治療プランをご提案しますので、気になる症状があればお気軽にご相談ください!
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けいこくの森動物病院 Animal Dental Office 世田谷
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