けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

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急な皮膚のかゆみや脱毛、赤みが出てきた…もしかしてニキビダニ症かも?

こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回はわんちゃんやねこちゃんでみられる皮膚のかゆみや赤み、ニキビダニ症についてご紹介します!

 

ニキビダニ症とは

皮膚に生息するDemodexという微小なダニが過剰に繁殖することで引き起こされる疾患です。犬で多く見られますが、猫でも発症します。

Demodexダニは、ほとんどの哺乳動物に自然に存在しており、通常は健康な動物の免疫系が抑制しています。しかし、免疫力が低下すると、これらのダニが過剰に増殖し、皮膚に炎症を引き起こすことがあります。

症状

ニキビダニ症の症状は、症例によって異なりますが、一般的には以下のような症状が現れます。

初期症状

  • 軽度の脱毛: 特に顔面前肢目の周りに現れることが多いです。最初は毛が薄くなり、部分的な脱毛が見られます。
  • 赤みや炎症: 発症初期には、皮膚が赤くなったり、炎症を起こしたりすることがあります。
  • かゆみ: 軽度のかゆみが現れることがありますが、痒がらない子も多いため注意が必要です。

重篤症状

症状が進行すると、次のような重篤な症状が現れます。

  • 膿疱(膿がたまる): ダニが繁殖し続けると、皮膚に膿疱膿瘍が形成されます。これらは非常にかゆく、さらに悪化すると潰れて膿が出ます
  • 広範囲の脱毛: 進行するにつれて、脱毛が広範囲に広がり、皮膚の露出部分が増えます。皮膚が乾燥してひび割れ出血することもあります。
  • 皮膚の硬化: 長期にわたる炎症が続くと、皮膚が厚く硬くなり、ザラザラした感触になります。
  • 悪臭: 感染が進行すると、皮膚から悪臭が発生することがあります。

 

原因

免疫系の低下

ニキビダニ症の主な原因は、免疫系の低下です。健康な動物では、ニキビダニは皮膚で安定的に存在し、病気を引き起こすことはありません。しかし、免疫力が低下することで、ダニが異常に増殖し、皮膚に炎症や感染を引き起こすことになります。

免疫系が低下する原因として、以下の要素が考えられます。

  • 遺伝的要因: 特定の犬種(シャーペイブルドッグダックスフンドピットブルなど)は、遺伝的に免疫系が弱いため、ニキビダニ症にかかりやすいとされています。
  • ホルモン異常: 特に副腎皮質ホルモン(コルチゾール)の過剰分泌が、免疫系に影響を与え、ニキビダニ症の発症を引き起こすことがあります。クッシング症候群などがその一例です。
  • 他の免疫不全疾患: 糖尿病悪性腫瘍免疫抑制剤を使用している犬など、免疫力が低下している動物は、ニキビダニ症を発症しやすいです。
  • ストレス: ストレスは免疫力を低下させる大きな要因で、特に精神的なストレスが強い場合、免疫機能が正常に働かなくなることがあります。

環境的要因

免疫力の低下に加え、環境も発症に影響を与えることがあります。特に次のような要因が挙げられます。

  • 不衛生な環境: 汚れた環境過密な飼育状態は、ダニが繁殖しやすい状況を作り出します。
  • 栄養不良: 栄養素が不足すると免疫系の機能が低下し、ニキビダニ症が引き起こされるリスクが高まります。

 

診断

ニキビダニ症の診断には、主に以下の方法が用いられます。

顕微鏡検査

最も確実な診断方法は、皮膚毛根からサンプルを採取し、顕微鏡で確認することです。ダニが皮膚に寄生していることを確認することが診断の決め手となります。

スキン・スクラピン(皮膚採取)

皮膚の表面を軽くスクラッチして、サンプルを採取する方法です。これにより、ダニの存在を確認できます。

毛根検査

毛根部にダニが寄生しているかを確認するため、毛根を顕微鏡で調べます。

血液検査

免疫系の状態ホルモンバランスの異常を確認するために血液検査を行うこともあります。特に、糖尿病クッシング症候群がある場合、ニキビダニ症のリスクが高くなります。

予防

ニキビダニ症を予防するためには、免疫力を強化することが基本です。具体的には以下のような方法があります。

  • 健康的な食事: バランスの取れた高品質な食事を提供することで、免疫系を強化できます。
  • ストレス管理: ストレスの多い環境を避け、リラックスできる環境を提供することが大切です。
  • 定期的な健康チェック: 定期的な健康診断を受けることで、早期に問題を発見し、適切な治療が可能となります。

 

 

ニキビダニ症は、免疫系が低下した状態ダニが異常繁殖することによって引き起こされる皮膚病です。適切な診断と早期の治療が重要であり、予防策を講じることによって発症を防ぐことも可能です。わんちゃんねこちゃんの健康状態を日常的に観察し、疑わしい症状が見られた際には早期に相談することが、健康維持に繋がります。何か気になることなどございましたらいつでもご相談ください!

 

 

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