2025/02/26
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。
今回はわんちゃんねこちゃんの歯周病についてご紹介します!
※歯周病とは…歯と歯肉の周囲の組織に影響を与える病気で、この病気は、歯肉炎から始まり、進行すると歯を支える骨にも影響を及ぼす可能性があります。
症状
口臭
最も一般的な症状で、悪臭が強くなることがあります。歯垢や歯石に含まれる細菌が発生させる不快な臭いです。
歯茎の赤みや腫れ
歯肉炎が進行することで歯茎が赤く腫れ、炎症を起こします。触れると痛みを感じることがあります。
歯茎からの出血
歯茎が炎症を起こしていると、歯磨きや食事の際に歯茎から血が出ることがあります。
食欲の低下
歯が痛かったり、口腔内が不快であったりするために、食欲が減少することがあります。硬い食べ物を避け、柔らかいものを好むようになることもあります。
歯の動揺や脱落
歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶け、歯がグラグラしたり、最終的には抜け落ちることがあります。
唾液の過剰分泌
不快感や痛みのために唾液を多く分泌することがあります。
嚙み合わせの異常や食事困難
歯の健康が損なわれることで、食事中に嚙み合わせが悪くなったり、食べ物をうまく咀嚼できないことがあります。
顔の腫れや痛み
歯周病が進行すると、顔の周りに腫れが生じることがあります。特に顎の下部に膿がたまることがあります。
原因
歯垢と歯石の蓄積
歯垢は、食べ物の残りかすや唾液に含まれる細菌が歯の表面に付着して形成されます。歯垢が硬化して歯石に変わると、歯と歯茎の間に炎症を引き起こし、歯周病を引き起こします。
不十分な口腔ケア
歯磨きや歯のケアが不足していると、歯垢が取り除かれず、歯石が蓄積しやすくなります。特に犬や猫では自分で歯磨きをすることができないため、飼い主さんによるケアが必要です。
遺伝的要因
特定の犬種や猫種は歯周病にかかりやすい傾向があります。例えば、小型犬種(チワワやダックスフンドなど)やイタグレ、シュナウザーなどは、歯周病が進行しやすいとされています。
唾液の質や量
唾液には細菌の繁殖を抑える働きがありますが、唾液の分泌量や質が悪いと歯垢がたまりやすく、歯周病を引き起こしやすくなります。
加齢
年齢を重ねると、歯周病のリスクが高くなります。特に高齢の犬や猫は、歯垢や歯石がたまりやすく、歯周病が進行しやすいです。
免疫力の低下
ストレスや病気(例えば糖尿病や腎臓病)などにより免疫力が低下すると、歯周病のリスクが増加します。
歯並びや噛み合わせの問題
歯並びが悪いと、歯の間に食べ物が挟まりやすく、歯垢がたまりやすくなります。これも歯周病の原因となります。
診断
視診
口腔内を観察し、歯や歯茎の状態をチェックします。歯茎の赤み、腫れ、出血、歯石の蓄積、歯の動揺などが確認します。これにより歯周病の初期段階を見つけることができます。
触診
歯茎や歯に触れて、腫れや痛みの有無、歯の動揺具合を確認します。歯がグラグラしている場合や歯茎から血が出る場合、歯周病が進行している可能性があります。
歯周ポケットの測定(麻酔中)
歯周ポケットとは、歯と歯肉の間にある隙間で、歯周病が進行するとこの隙間が深くなります。専用の器具を使って歯周ポケットの深さを測定します。深いポケットがあると、歯周病が進行しているサインです。
X線検査(麻酔中)
歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けることがあります。X線検査を行うことで、歯の根元の骨の状態を確認し、歯周病の進行具合をより正確に評価できます。この検査は、特に歯周病が進行している場合に有効です。
予防法
定期的な歯磨き
- 最も重要な予防方法は、毎日の歯磨きです。犬や猫は自分で歯磨きができないため、飼い主さんが手伝う必要があります。専用のペット用歯ブラシと歯磨き粉を使い、歯垢を取り除くことが大切です。人間用の歯磨き粉は使わないようにしてください。
- 歯磨きの習慣をつけるためには、最初は短時間で優しく行い、徐々に慣れさせていきましょう。
定期的な病院でのチェック
- 定期的に病院で歯のチェックを受けることも大切です。口腔内の健康チェックや、歯石が溜まっている場合には、専門的な歯石除去(スケーリング)などを受けることを推奨します。
歯石の除去
- 歯石がすでに蓄積している場合、専門的な治療が必要です。歯周病が進行する前に、適切な治療を行いましょう。
水分補給と口腔ケアのサポート
- 歯周病予防に役立つ成分が含まれている口腔ケア用の水や口腔ケア用の飲料サプリメントもあります。これらを使うことで、歯垢の蓄積を防ぐ手助けになります。
歯周病が進行すると、歯を失うだけでなく、全身的な健康にも影響を及ぼすことがあります。定期的なケアを行い、早期に問題を発見することが重要です。
また、当院では2月・3月で歯科キャンペーンを実施中です!この機会にぜひお口の悩みなどご相談ください!
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