けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

【犬の陰部から膿が出ている?】亀頭包皮炎について

こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

ある日、愛犬のお世話をしていると「陰部から膿のようなものが…」ということに気づいた飼い主さま。驚いて検索してみた方も多いのではないでしょうか?

こうした症状の原因として考えられるのが、「亀頭包皮炎(きとうほうひえん)」です。オス犬に起こりやすい病気でありながら、「放っておいていいの?」「治療が必要?」と判断に迷うことも少なくありません。

本記事では、亀頭包皮炎の症状・原因・治療・予防方法について、分かりやすく解説します。

 

そもそも亀頭包皮炎とは?

亀頭包皮炎とは、オス犬の陰茎(亀頭)やそれを覆う皮膚(包皮)に炎症が起きる疾患です。人でいう「包皮炎」や「亀頭炎」に近い状態です。

陰部からの膿のような分泌物、赤み、腫れ、舐めるなどの行動が見られることが特徴です。

命に関わることは稀ですが、放置すると慢性化や再発のリスクがあるため注意が必要です。

主な症状|こんなサインに注意

犬の亀頭包皮炎では、以下のような症状が現れることが一般的です。

陰部からの膿状の分泌物

  • 色:黄色〜緑がかった膿のような粘液
  • におい:やや強い異臭を伴うことも
  • 毛につくと黄色く変色することがあります

陰部を舐める・こすりつける

違和感やかゆみを感じており、しきりに舐めたり、床やクッションにこすりつけたりする様子が見られます。

赤み・腫れ・痛がる

陰茎や包皮の内側に赤みや腫れがあり、触ると嫌がる、怒るような反応を見せることもあります。

排尿時の違和感

重度になると、排尿時に痛みや違和感を示し、頻繁に排尿姿勢をとるのに尿が出にくいことも。

なぜ膿が出るの?|主な原因

膿のような分泌物は、細菌感染による炎症の結果として現れます。犬の亀頭包皮炎の原因として、以下が挙げられます。

1. 包皮内の不衛生な環境

包皮内は湿気と分泌物がたまりやすく、大腸菌やブドウ球菌などの細菌が繁殖しやすい場所です。特に未去勢犬では分泌物が多いため、炎症が起こりやすくなります。

2. 陰部の舐めすぎや外傷

舐めすぎやこすりつけによって細かい傷ができ、そこから細菌が侵入することがあります。

3. 基礎疾患の存在

  • 糖尿病
  • クッシング症候群
  • 免疫低下 など
    これらがあると細菌への抵抗力が落ち、炎症が起きやすくなります。

治療はどうするの?|動物病院での対応

症状の程度に応じて、以下のような治療を行います。

● 包皮内の洗浄

  • 生理食塩水で汚れ・分泌物を除去
  • 多くの場合、初診時にまず実施されます

● 抗生物質の投与

  • 感染の程度に応じて内服や外用薬を使用
  • 重症例では抗生剤の種類を変えることもあります

● 消炎剤の使用

炎症が強い場合は、炎症を抑えるための薬(非ステロイドまたはステロイド)が使われることも。

● 再発防止としての去勢手術

去勢によって包皮分泌物が減るため、繰り返す亀頭包皮炎の予防につながるケースがあります。

ご家庭でできるケアと予防法

陰部を清潔に保つ

お散歩後や排尿後に清潔な濡れタオルで拭くだけでも、汚れの蓄積を防げます。

定期的な洗浄習慣

動物病院で指導を受けたうえで、定期的に包皮内の洗浄を行うことが推奨されます。市販の犬用洗浄液は、使用前に獣医師に相談を。

毛のケア

陰部周囲の被毛が長い犬種では、汚れがつきやすくなるためトリミングやバリカン処置も有効です。

● 食事・運動・定期検診

免疫力を保つことも感染症予防の大切なポイント。生活習慣を整えることで再発のリスクを下げることができます。

【こんな時は早めの受診を】

以下のような症状がある場合は、自己判断せず動物病院での診察をおすすめします。

  • 陰部からの分泌物が数日続く
  • 臭いが強く、毛や皮膚に汚れがついている
  • 赤みや腫れがひどく、犬が不快そうにしている
  • 尿の出が悪い、トイレで頻繁に力む
  • 舐めるのを止めない、何度も繰り返す

よくあるご質問(Q&A)

Q:膿のようなものが少しだけ出ているけど元気。病院に行くべき?

→ はい、膿が出ている時点で炎症が起きている可能性が高いため、早めの診察をおすすめします。軽度のうちに治療すれば、通院回数も少なく済みます。

Q:去勢すれば治りますか?

→ 去勢はあくまで再発を予防する手段のひとつです。現在の炎症を抑えるには、別途治療が必要です。

まとめ|早めのケアで愛犬の健康を守りましょう

犬の亀頭包皮炎は、珍しい病気ではありませんが、放置すれば不快な症状が続いたり、再発を繰り返す可能性があります。

日々のケアと早期対応が、愛犬の健康維持には欠かせません。

「もしかしてうちの子も…?」と感じたら、まずは一度ご相談ください。

些細な症状でも、どうぞお気軽にお越しください。

 

また、東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。


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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科

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