けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

心雑音、ふらつき、失神など……もしかして大動脈狭窄症⁉

こんにちは!

けいこくの森動物病院です🌳

今回は心臓病の1つである大動脈狭窄症についてお話します。

 

大動脈狭窄症(だいどうみゃくきょうさくしょう)とは?

―心臓から体へ血液がうまく送れない病気―

大動脈狭窄症は、特に大型犬の若い子によく見られる心臓の先天性疾患の一つです。

名前は難しそうですが、放っておくと命に関わることもある大病気です。

このページでは、飼い主さんにもわかりやすく、「大動脈狭窄症とはなにか」「どんな症状が出るのか」「治療法や予防はあるのか」などをご紹介します。

 

大動脈狭窄症ってどんな病気?

心臓は全身に血液を送るポンプの役割を果たしていますが、左心室から出た血液は「大動脈」という太い血管を通って体中へと送られます。

大動脈狭窄症とは、その左心室から大動脈へと血液が流れる出口が何らかの理由で狭くなってしまっている状態をいいます。

この「狭さ」があることで、心臓は一生懸命血液を押し出そうとし、心臓に負担がかかってしまうのです。

主なタイプ

  • 亜大動脈狭窄症(SAS):左心室から大動脈に出る直前の部分が狭くなる
  • 大動脈弁狭窄症(AS):大動脈弁自体が狭くなる、もしくは変形している

 

どんな犬種で多いの?

  • ゴールデン・レトリバー
  • ボクサー
  • ロットワイラー
  • ニューファンドランド
  • グレート・デーン
    などの大型犬種でよく見られます。先天性(生まれつき)であることが多く、生後数ヶ月〜1歳未満で診断されることも珍しくありません。

 

症状はどんなもの?

大動脈狭窄症は軽度のうちは無症状のこともありますが、進行すると以下のような症状が見られます。

  • 元気がない、すぐ疲れる
  • 散歩中や運動後にふらつく
  • 咳が出る
  • 失神する
  • 心雑音(聴診で発見されることが多い)
  • 突然死(ごく稀ですが注意が必要)

子犬の健康診断で「心雑音があります」と言われた場合には、この病気の可能性も含まれるため、精密検査がとても重要です。

 

診断と検査

当院では、以下のような検査で大動脈狭窄症の有無や重症度を確認します。

  • 聴診:心雑音の有無をチェック
  • レントゲン検査:心臓の形や大きさを見る
  • 心エコー検査(超音波):狭窄の位置や血流の速さ、心臓の負担を詳しく評価

 

治療法はあるの?

残念ながら、完全に治す方法(根治療法)は今のところありません。

しかし、心臓への負担を減らすために、以下のような治療で症状の進行を抑えたり、命を守ることができます。

主な治療法

内科的治療

  • β遮断薬などの心臓の負担を減らす薬の投与
  • 不整脈がある場合は抗不整脈薬の投与
  • 食事療法・運動制限も重要です

外科的治療・カテーテル治療(ごく一部の症例)

  • バルーン拡張術など、狭窄部位を広げる処置が行われることもありますが、まだ一般的ではなく限られた施設でのみ実施されています

 

日常生活で気をつけたいこと

  • 激しい運動を避ける
  • 定期的な健康診断(特に心エコー)
  • 暑さ・寒さのストレスを減らす
  • 興奮させすぎない
  • 体重管理

大動脈狭窄症は、早期発見・早期対応で寿命を延ばすことが可能な病気です。

 

まとめ

大動脈狭窄症は、見た目では気づかれにくく、突然症状が現れることもある心臓病です。

特に子犬の時期に見つかることが多く、「元気だから大丈夫」と油断せずに、健康診断でのチェックがとても重要です。

「心雑音があります」と言われた場合や、気になる症状があるときは、お気軽に当院までご相談ください。

専門的な検査と治療で、わんちゃんの健康を全力でサポートいたします。

 

 

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