2025/04/14
こんにちは!
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は近年、全国で報告されている、特に春から秋にかけてのアウトドアシーズンに注意が必要な病気のレプトスピラ症についてお話します。
この病気は犬だけでなく、人にも感染する「人獣共通感染症」であり、早期発見と予防が飼い主様と愛犬の命を守ることになります。
レプトスピラ症とは?
レプトスピラ症は、レプトスピラ属の細長いらせん状の細菌によって引き起こされます。
主にネズミなどのげっ歯類が保菌動物であり、その尿を介して土壌や水辺を汚染します。
犬は汚染された水や土壌、または感染動物の尿に触れることで感染します。
特に湿気の多い場所や水辺、キャンプ場などがリスクの高い環境です。
感染後の潜伏期間と症状
感染から発症までの潜伏期間は通常5~14日ですが、場合によっては3週間以上かかることもあります。
症状は以下の4種類に分けられます。
甚急性型
数時間から数日で急激に悪化し、死亡することがあります。
急性型
発熱、嘔吐、下痢、黄疸、呼吸困難、出血傾向などが現れ、腎不全や肝不全を引き起こすことがあります。
亜急性型
症状は緩やかで、食欲不振や元気消失、多飲多尿などが見られます。
慢性型
長期にわたって症状が続き、慢性腎不全などが残ることがあります。
重症化すると、播種性血管内凝固(DIC)や多臓器不全を引き起こし、死亡するリスクがあります。
診断方法
レプトスピラ症の診断には以下の方法が用いられます。
血液検査
肝酵素や腎機能の異常を確認します。
尿検査
尿中のレプトスピラ菌の遺伝子を検出するPCR検査が有効です。
血清学的検査
血液検査で抗体の有無を調べます。
これらの検査を組み合わせることで、早期の診断と適切な治療が可能となります。
治療方法
治療は主に抗生物質の投与が中心となります。
また、急速に菌が死滅することで引き起こされる反応に注意が必要です。
この反応は抗菌薬投与後6~8時間以内に発熱や震え、呼吸困難などの症状を引き起こすことがあります。
そのため、治療中は獣医師の指導のもと、慎重な経過観察が求められます。
予防方法
レプトスピラ症の予防には以下の対策が有効です。
ワクチン接種
レプトスピラ症に対応した混合ワクチンを年1回接種することが推奨されます。
感染リスクの回避
ネズミが多い地域や汚染された水辺への立ち入りを避けることが重要です。
衛生管理
犬の生活環境を清潔に保ち、感染源となる可能性のある場所への接触を避けるよう心がけましょう。
特にキャンプやハイキングなどのアウトドア活動が多いこれからの季節には、これらの予防策を徹底することが大切です。
定期的な健康診断やワクチン接種を行っておりますので、何か心配な点がある場合は気軽にご相談ください。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。
けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
〒158-0082
東京都世田谷区等々力1-34-18
シュロス等々力1F
TEL:03-3704-1014
。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。