けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

急に震えやふらつき、けいれんまで…もしかして低血糖症かも?

こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回はわんちゃんねこちゃんで元気・食欲低下、震え・ふらつき、けいれんなどの症状がみられる低血糖症についてご紹介します!

 

低血糖症とは?

低血糖症は、血糖値(グルコース)が異常に低下することで、体に十分なエネルギーが供給されない状態を指します。犬や猫にとって血糖は、特に脳を含む各器官にとって重要なエネルギー源です。血糖値が70~110 mg/dLの範囲内であることが正常ですが、これを下回ると低血糖症が発生します。低血糖症は軽度のものから、意識喪失けいれん、さらには死亡に至るまでさまざまな症状を引き起こします。

症状

低血糖症の症状は血糖値の低下程度によって異なりますが、早期に認識することが重要です。

初期の症状

  • 震え

  • 落ち着きのない行動

  • 元気がない食欲不振

  • 弱々しい、またはふらつき

  • 顔や舌が青白い、または白っぽい

  • 興奮したり、過剰に活発になること

これらの症状は、血糖値が徐々に低下している段階で見られます。この段階では、糖分を与えることが重要です。

重度の症状

  • 意識の喪失

  • 歩行困難、または歩けない

  • けいれん

  • 昏睡状態

  • 呼吸困難呼吸停止

血糖値が極端に低下した場合、意識を失い重篤な症状を引き起こします。この状態では、即時の治療が必要です。

原因

低血糖症を引き起こす原因は多岐にわたります。以下に主な原因を挙げます。

インスリン過剰

インスリン血糖値を低下させるホルモンで、糖尿病の治療に使用されることが多いです。インスリンの過剰投与は、血糖値を急激に低下させるため、低血糖症の最も一般的な原因の一つです。特に糖尿病治療中の子では、インスリンの量を誤って投与すると危険です。

膵臓疾患(膵島細胞腫)

膵臓に発生する腫瘍(膵島細胞腫)は、過剰にインスリンを分泌し、血糖値を異常に低下させます。この病気は、低血糖症の原因としても知られています。膵島細胞腫がある場合、インスリンの分泌を制御できず、常に血糖値が低い状態が続きます。

高度な運動やストレス

過度な運動や強いストレスも低血糖症を引き起こすことがあります。特に小型犬老犬子犬などは、エネルギー消費が激しく、血糖値の低下が早く進行します。運動後やストレスがかかる状況では注意が必要です。

肝疾患

肝臓はグルコースを生成・放出する重要な器官です。肝臓に異常があると、グルコースを十分に生成できなくなり、低血糖症を引き起こすことがあります。特に慢性の肝疾患急性の肝不全では、このリスクが高まります。

食事の欠乏や過剰な食事制限

長時間食事を取らない場合、または過剰に食事制限された場合にも低血糖症を引き起こす可能性があります。特に小型犬子犬は、必要なエネルギー量が多いため、食事の管理が重要です。

診断方法

低血糖症の診断は、主に血液検査を基に行われます。血糖値を測定し、低血糖が確認されれば、さらにその原因を特定するための検査を行うことが一般的です。原因を明確にすることで、適切な治療方法を決定します。

血液検査

血糖値の測定が最も基本的な診断方法です。通常、犬猫の血糖値は70~110 mg/dLの範囲にありますが、それ以下になると低血糖症が疑われます。

血液ガス分析

血液ガス分析を行うことで、酸塩基平衡や血液中の電解質の状態を確認し、低血糖症の進行具合を把握することができます。

内臓の検査

膵臓や肝臓、脳に異常がある場合、それらの臓器を評価するための超音波検査CT検査を行うことがあります。これにより、インスリン過剰分泌の原因や、他の疾患を特定できます。

治療法

低血糖症の治療は、血糖値を迅速に回復させることが第一の目標です。その後、原因を特定して根本的な治療を行います。

即時の処置

軽度の低血糖症の場合、飼い主側ですぐに反応できる場合があります。例えば、犬猫が意識を失う前に、糖分を含む飲み物ジュース蜂蜜)を舐めさせることが効果的です。緊急時に使用できるグルコースエネルギー源をすぐに与えることで、症状が改善することがあります。

入院治療

重症の場合、入院して点滴を受ける必要があります。点滴でグルコースを補充し、低血糖症の進行を防ぐための処置が行われます。また、低血糖の原因となる疾患が特定されると、それに対する治療が行われます。

原因に基づいた治療

低血糖症の原因がインスリン過剰投与によるものであれば、インスリンの投与量を調整する必要があります。肝疾患膵腫瘍が原因であれば、それに対する治療が必要です。例えば、膵腫瘍の場合は外科的な手術が行われることがあります。

予防法

低血糖症は予防することが可能な場合もあります。糖尿病の治療中の子では、インスリンの投与量を適切に管理し、食事のタイミングを調整することが重要です。また、過度な運動ストレスを避けることも低血糖症を予防するために大切です。

低血糖症は、迅速な対応が必要な病態ですが、早期発見と適切な治療により、改善が可能です。低血糖症の症状を示した場合は、速やかに獣医師に相談し、必要な治療を受けることが重要です。糖尿病の管理や、その他の疾患の早期発見によって、健康で長生きするための手助けとなります。

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。


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