2025/02/16
犬の麦粒腫とは?原因や症状、治療法を解説
こんにちは!
世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です。
愛犬の目の周りに赤く腫れたできものができた場合、それは「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」かもしれません。麦粒腫は、人間でもよく見られる「ものもらい」の一種で、犬にも発症します。
今回はは、犬の麦粒腫について詳しく解説し、原因や症状、治療法についてご紹介します。愛犬の目の健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。
麦粒腫とは?
麦粒腫は、まぶたの縁にある皮脂腺(マイボーム腺)が細菌感染を起こして炎症を引き起こす疾患です。一般的には、ブドウ球菌などの細菌が原因となります。
犬の場合、麦粒腫は片目にできることが多く、腫れや赤み、かゆみなどの症状が見られます。多くの場合、自然に治ることもありますが、悪化すると痛みが強くなり、膿がたまることもあります。
麦粒腫の原因
麦粒腫の原因は、主に以下のようなものがあります。
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細菌感染:ブドウ球菌などの細菌がまぶたの皮脂腺に感染することで炎症が起こります。
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免疫力の低下:ストレスや病気、加齢などで免疫力が低下すると、感染しやすくなります。
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アレルギー:食物アレルギーや花粉、ハウスダストなどが影響し、目の周りをこすってしまうことで炎症を引き起こすことがあります。
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外傷:目をこすったり、異物が入ったりすると、細菌感染が起こりやすくなります。
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涙やけや汚れの蓄積:目の周りの清潔が保たれていないと、細菌が繁殖しやすくなります。
麦粒腫の症状
麦粒腫の症状は、進行度合いによって異なりますが、以下のような兆候が見られます。
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目のまわりに小さな赤い腫れ
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まぶたの縁が腫れている
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目を頻繁にこする、または気にするしぐさ
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目やにが増える
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目が充血する
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まばたきの回数が増える
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痛みを感じる(ひどくなると触られるのを嫌がる)
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進行すると膿がたまり、黄色っぽい分泌物が出ることもある
症状が軽い場合は数日で改善することもありますが、悪化すると視力に影響を及ぼすこともあるため、注意が必要です。
麦粒腫の治療法
麦粒腫の治療法は、症状の重さによって異なります。以下のような方法が一般的です。
抗生剤の点眼・軟膏
細菌感染が原因のため、抗生剤を含んだ目薬や軟膏を使用します。獣医師の指示に従い、適切な期間、投与を続けることが重要です。
炎症を抑える内服薬
症状が悪化している場合は、抗生剤や抗炎症剤の内服薬を処方されることがあります。
温罨法(おんあんぽう)
温めたタオルなどでまぶたを温めることで、膿を排出しやすくする方法です。清潔なガーゼをぬるま湯に浸して軽く絞り、まぶたに優しく当てるとよいでしょう。
外科的処置
膿が溜まりすぎている場合は、獣医師が排膿処置を行うこともあります。自己判断で潰すのは危険なので、必ず動物病院で処置してもらいましょう。
麦粒腫の予防方法
麦粒腫を予防するためには、以下のようなケアが有効です。
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目の清潔を保つ
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定期的に湿らせたコットンやガーゼで目の周りを拭く
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目やにが多い場合は、こまめに取り除く
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免疫力を高める
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バランスの取れた食事を与える
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ストレスを軽減する環境を整える
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定期的な健康診断を受ける
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アレルギー対策
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ハウスダストを減らす
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アレルギーの原因となる食材を避ける
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外傷を防ぐ
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目をこすらないように爪を適切な長さに保つ
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散歩時に草むらや砂埃が多い場所を避ける
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適度な運動を取り入れる
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健康維持のために適度な運動を心がけ、代謝を高める
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まとめ
犬の麦粒腫は、人間の「ものもらい」と同じような症状を持つ目の病気です。細菌感染や免疫力の低下が原因となり、まぶたの腫れや赤み、かゆみなどの症状が現れます。
軽度であれば自然治癒することもありますが、悪化すると痛みを伴い、治療が必要になります。抗生剤の点眼や軟膏、温罨法などのケアを行い、愛犬の目を清潔に保つことが大切です。
普段から目の周りのケアを意識し、愛犬の健康を守りましょう!
もし愛犬の目に異変を感じたら、早めに動物病院を受診することをおすすめします。
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