けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

ブーブー」「ズーズー」といった呼吸音……短頭種に多い鼻腔狭窄症が原因⁉

こんにちは!

世田谷区等々力にありますけいこくの森動物病院です。

「うちの子、いつも鼻が鳴る…息苦しそうにしていることがある…」

こんな症状が見られたら、それは鼻腔狭窄症が原因かもしれません。

特に短頭種鼻が短い犬や猫)に多いこの病気は、呼吸がしづらくなるため、放置すると健康に悪影響を及ぼします。

今回は、犬と猫の鼻腔狭窄症について解説します!

 

鼻腔狭窄症とは?

鼻腔狭窄症(びくうきょうさくしょう)は、鼻の穴(鼻孔)が狭く、空気がスムーズに通らなくなる状態です。

鼻の穴が狭いため、呼吸時に「ブーブー」「ズーズー」といった音がするのが特徴です。

特に短頭種フレンチブルドッグ、パグ、ペルシャ猫など)に多く見られ、先天的な異常として生まれつき鼻の穴が小さいことが原因です。

 

鼻腔狭窄症の主な症状

呼吸がしづらい

「ブーブー」「ズーズー」といった鼻音

口を開けて呼吸する(口呼吸)

運動後に息が荒くなる

いびきがひどい

寝ているときに大きないびきをかく

寝苦しそうにする

疲れやすい

少し動いただけで疲れてしまう

運動を嫌がることがある

低酸素症のリスク

舌や歯ぐきの色が青紫色になる(チアノーゼ)

熱中症になりやすい

 

鼻腔狭窄症が進行すると、呼吸困難熱中症のリスクが高まり、最悪の場合命に関わることもあります。

 

鼻腔狭窄症の原因

鼻腔狭窄症の多くは、先天性(生まれつき)の異常です。

短頭種(鼻が短い犬・猫)に多いです。

犬種

フレンチブルドッグ、パグ、シーズー、ボストンテリア、ペキニーズなど

猫種

ペルシャ、ヒマラヤン、エキゾチックショートヘアなど

短頭種の犬や猫は、鼻の骨が短く、鼻孔も狭いため、呼吸がしづらい傾向があります。

また、鼻腔狭窄症は「短頭種気道症候群(BOAS)」の一部として、軟口蓋過長症のどの奥の軟口蓋が長すぎる状態喉頭虚脱のどの組織が潰れる状態)など、他の呼吸器異常と一緒に発生することが多いです。

 

鼻腔狭窄症の診断方法

動物病院では、以下の方法で鼻腔狭窄症を診断します。

視診・聴診

鼻の形や鼻孔の大きさを確認

呼吸音を聴診器でチェック

X線検査(レントゲン)

頭部の骨格や鼻の内部構造を確認

内視鏡検査

鼻や喉の内部をカメラで観察し、軟口蓋過長症や他の異常がないか確認

 

鼻腔狭窄症の治療方法

鼻腔狭窄症の治療には、環境の改善および外科手術が選択されます。

経過観察・生活改善

症状が軽い場合は、環境を整えることで負担を軽減できます。

温度管理を徹底する(暑さに弱いため、エアコンで涼しくする)

激しい運動を避ける(無理に走らせない)

肥満を防ぐ(太るとさらに呼吸が苦しくなる)

手術

鼻孔が極端に狭く、日常生活に支障がある場合は、手術が必要です。

鼻孔形成術(鼻の穴を広げる手術)

軟口蓋切除術(のどの奥の軟口蓋を短くする手術)

手術によって、呼吸がしやすくなり、いびきや息苦しさが改善されます。

当院では半導体レーザー炭酸ガスレーザーなどの機械を置いているため、積極的に手術を行っています。

 

 

鼻腔狭窄症の予防と対策

鼻腔狭窄症は先天的な要因が大きいため、完全な予防は難しいですが、症状を悪化させないためにできることがあります。

暑さ対策を徹底する(エアコンの使用、冷却マット)

適度な運動と体重管理を行う

症状が悪化する前に、早めに動物病院で相談する

 

まとめ

鼻腔狭窄症は、特に短頭種の犬や猫に多く見られる呼吸障害の一つです。

当院では、鼻腔狭窄症、軟口蓋過長症に対して積極的に手術を行っています。

「呼吸が苦しそう」「いびきがひどい」などの症状があれば、お気軽にご相談ください!

 

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