2025/02/15
こんにちは!
世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です。
包皮炎(ほうひえん)は、犬の包皮(陰茎を覆う皮膚の部分)に炎症が起こる病気です。
この炎症は、細菌や汚れの感染、アレルギー、傷などさまざまな原因で発生します。
包皮炎は一般的な病気ですが、適切なケアや治療を行わないと、炎症が広がり健康に悪影響を及ぼすことがあります。
今回は、包皮炎の症状や原因、治療法、予防策について詳しく解説します。
包皮炎の症状
包皮炎になると、以下のような症状が見られることがあります。
包皮からの分泌物
• 黄色や緑色の膿状の分泌物が見られることがあります。
• 分泌物が乾燥して、包皮周辺にこびりつくこともあります。
異臭
• 包皮周辺から強い臭いがする場合があります。
赤みや腫れ
• 包皮が赤く腫れている、またはただれていることがあります。
かゆみや不快感
• 犬が包皮を頻繁に舐めたり、噛んだりする行動が見られます。
頻尿または排尿困難
• 炎症が重度の場合、排尿がしにくくなることがあります。
元気消失
• 炎症が進行すると、元気がなくなり、食欲不振になることもあります。
包皮炎の主な原因
細菌感染
• 包皮の中に細菌が入り込み、炎症を引き起こします。特に清潔が保たれていない場合に発生しやすいです。
汚れの蓄積
• 包皮内に尿や汚れがたまり、それが感染の原因となることがあります。
傷や外傷
• 包皮や陰茎に小さな傷ができると、そこから細菌が侵入して炎症を起こします。
アレルギー
• 食事や環境要因によるアレルギーが原因で炎症が起きることもあります。
ホルモンの影響
• 未去勢の犬では、ホルモンの影響で包皮内が湿った環境になりやすく、細菌が繁殖しやすくなります。
腫瘍や異物
• 包皮内に腫瘍や異物(草や砂など)がある場合も、炎症を引き起こすことがあります。
包皮炎の診断方法
動物病院では、以下のような方法で包皮炎の診断を行います。
視診
• 包皮の外観や分泌物の状態を確認します。
分泌物の検査
• 分泌物を採取して、細菌感染の有無や種類を調べます。
血液検査
• 炎症の程度や全身への影響を確認するために行います。
超音波検査
• 包皮内部の状態や異物の有無を詳しく調べることができます。
包皮炎の治療方法
清潔ケア
• 包皮内を定期的に洗浄します。
抗生物質の投与
• 細菌感染が確認された場合は、抗生物質を使用します。内服薬または外用薬が処方されることがあります。
抗炎症薬の使用
• 炎症を抑えるために、ステロイド系の薬が使用されることがあります。
去勢手術
• 未去勢の犬で慢性的な包皮炎が繰り返される場合、去勢手術を行うことで予防効果が期待できます。
原因の除去
• アレルギーや異物、腫瘍が原因の場合、それらの問題を解決する治療が必要です。
包皮炎の予防方法
日常的な清潔管理
• 定期的に包皮の内側を洗浄して、汚れや分泌物を取り除きます。
適切な去勢手術
• 去勢手術を行うことで、ホルモンバランスが整い、包皮炎のリスクが減少します。
アレルギー管理
• アレルギーがある場合は、獣医師の指導のもとで食事や環境を調整します。
まとめ
包皮炎は犬にとって一般的な病気ですが、適切な治療とケアで改善が期待できる疾患です。
清潔を保つことや、異常を感じた際に早めに動物病院を受診することが、愛犬の健康を守る第一歩です。
愛犬の健康について気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください!
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