2024/11/22
愛犬が大きないびきをかいていたら、何かの病気のサインなのではないかと心配になりますよね。生まれつきであれば、「単なる癖」だと思って見過ごされてしまうケースも多いのですが、実は健康上の問題を示唆している可能性があるため、早期発見・早期対応を行うことが大切です。
今回は犬のいびきについて、原因や対策などをご紹介します。
■目次
1.犬のいびきの一般的な原因
2.いびきが示す可能性のある健康問題
3.愛犬のいびきを軽減する家庭でできる対策
4.獣医師による専門的な診断方法と治療方法
5.まとめ:愛犬の健康と快適な睡眠のために
犬のいびきの一般的な原因
そもそもいびきは、何らかの理由で鼻や喉(上気道)が狭くなり、息を吸った時に上気道の狭くなった部分に空気がぶつかることで生じる振動音です。犬では、主に以下のような理由から上気道が狭くなり、いびきが起こります。
睡眠の姿勢
犬はあお向けや横向きで寝ると喉が潰れてしまうため、一時的にいびきをかくことがあります。
肥満
肥満になると首周りにも脂肪がつくため、喉が圧迫されていびきをかきやすくなります。
気道の問題
短頭種は生まれつき鼻の穴が小さかったり喉の入口が狭かったりすることが多く、いびきをかきやすい犬種です。また、気道に炎症が起こったり腫瘍が発生したりした場合も、気道が狭くなっていびきをかくことがあります。
アレルギー
犬は花粉やノミ、ハウスダスト、食べ物などに対してアレルギーを起こすことがあります。アレルギーを起こすと鼻の粘膜に炎症が起こり、気道が狭くなっていびきをかくことがあります。
いびきが示す可能性のある健康問題
いびきは単なる癖ではなく、健康に問題を抱えていることがほとんどです。とはいうものの、特に短頭種の犬では生まれつきの体の構造が関係しているため、「そういうものだ」と思ってしまい、見過ごされてしまうケースが少なくありません。
しかし、いびきが続くということは、気道閉塞や鼻腔の問題、呼吸器疾患などの潜在的な健康リスクを示唆している可能性があります。重度の場合には呼吸が苦しくなってしまうケースもあるため、いびきが続く場合には動物病院を受診しましょう。
愛犬のいびきを軽減する家庭でできる対策
いびきを軽減したり予防したりするために、ご家庭でもできる対策をいくつかご紹介します。
体重管理
肥満はいびきを起こすだけでなく、さまざまな健康問題を引き起こすリスクがあります。そのため、適切な食事管理と適度な運動によって、適正体重を維持できるように心がけましょう。
体勢を変える
あお向けや横向きの体勢で眠るのはリラックスしている証拠ですが、いびきをかいている場合にはうつ伏せになるように体勢を変えてあげましょう。
就寝環境の改善
部屋が蒸し暑いといびきをかきやすくなるため、特に夏場は部屋が涼しくなるように温度や湿度をしっかり管理しましょう。
アレルゲンの除去
アレルギーを予防するために、こまめに掃除をしたり空気清浄機を設置したりして、生活環境から極力アレルゲンを取り除くようにしましょう。
ストレスの軽減
犬も人間と同じように、大きなストレスがかかるといびきをかきやすくなります。犬は環境の変化や運動不足、コミュニケーション不足などにストレスを感じることが多いため、適度な運動や日々のスキンシップを通して、愛犬が安心して過ごせるような環境作りに努めましょう。
獣医師による専門的な診断方法と治療方法
動物病院では問診や身体検査を行い、症状を確認したあとに血液検査やレントゲン検査などを行うことで総合的に診断をします。
また、治療方法には薬物療法や手術などがあり、原因に合った選択をします。例えば、短頭種で鼻の穴が小さい場合には、鼻の穴を広げるような手術を行います。ただし、短頭種の場合はもともと手術時の麻酔リスクが高い傾向にあります。そのため、手術を行うかどうかについては、かかりつけ医とよく相談をしながら判断しましょう。
まとめ:愛犬の健康と快適な睡眠のために
犬のいびきは一時的なものであれば問題ないことがほとんどですが、いびきが続いたりあまりにも音が大きかったりする場合には、気道閉塞や鼻腔の問題、呼吸器疾患などを抱えている可能性が考えられます。
重度になるとうまく呼吸ができなくなってしまうことがあるため、あらかじめいびき対策を行うことと、早期対応を行うことが何よりも大切です。今回ご紹介した内容を参考に、何か気になる症状がある場合は躊躇せずに動物病院に相談しましょう。
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