けいこくの森動物病院
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けいこくの森動物病院

排尿できてないかも・・・尿道閉塞?

こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回は猫の尿道閉塞についてご紹介します。

猫の尿道閉塞とは?症状・原因・治療法と予防方法について

猫は私たちの生活において愛されるペットであり、家族の一員として大切にされています。しかし、猫は病気や体調不良を隠す習性があり、特に泌尿器系の問題が発生した際には早期に気づくことが難しいこともあります。その中でも「尿道閉塞」は、猫にとって非常に危険な状態を引き起こす可能性がある病状です。

今回は、猫の尿道閉塞について、その症状、原因、治療法、予防方法について詳しく解説します。尿道閉塞の知識を深めることで、飼い主が早期に異常に気づき、適切な対処をすることができるようになることを目指します。


猫の尿道閉塞とは?

尿道閉塞とは、猫の尿道が何らかの原因で塞がり、尿の排出ができなくなる状態を指します。尿道は尿を膀胱から外に排出する役割を担っていますが、尿道が閉塞することで、尿が膀胱に溜まり続け、膀胱内の圧力が上昇します。この圧力があまりにも高くなると、膀胱が破裂したり、腎臓に負担をかけたりするため、命に関わる重大な問題となります。

尿道閉塞は、特に雄猫に多く見られ、急性の緊急疾患といえる状態です。放置すると命にかかわることもありますので、早期の発見と治療が非常に重要です。


猫の尿道閉塞の原因

猫の尿道閉塞は、いくつかの原因によって引き起こされます。以下はその代表的な原因です。

1. 尿石症

尿道閉塞の最も一般的な原因は「尿石」や「結石」です。猫の尿中に溶けきれなかったミネラルが結晶化し、尿石を形成します。尿石が大きくなると、尿道に詰まり、尿の排出が困難になります。特に、カルシウムやマグネシウムを含む結石が多く見られます。

2. 粘液栓

尿道に粘液状の栓(せん)が詰まることもあります。これは尿中の成分が凝集して固まるもので、結石ほど硬くはありませんが、尿道を塞ぐことがあります。粘液栓は、尿のpHの変化やストレス、食事内容などが影響することがあります。

3. 膀胱炎や尿道炎

尿道や膀胱に感染や炎症が生じることで、腫れや痙攣を引き起こし、尿道を狭めることがあります。このような炎症性の原因でも尿道閉塞が発生することがあります。

4. 先天的な異常

一部の猫では、先天的に尿道が細かったり、形状に異常がある場合があります。これにより、尿道が詰まりやすくなることがあります。

5. 肥満や食生活

肥満や不適切な食事内容も尿道閉塞を引き起こす原因とされています。特に高マグネシウムを含む食事が多い場合、尿道に結石ができやすくなることがわかっています。


猫の尿道閉塞の症状

尿道閉塞の症状は急激に現れることが多く、早期の発見が非常に重要です。以下のような症状が見られた場合は、すぐに獣医師に相談することが求められます。

1. 頻尿

尿道が塞がり始めると、猫は頻繁にトイレに行くようになります。しかし、尿が出ないか、少量しか出ないことがほとんどです。飼い主が気づきやすい最初の症状です。

2. 排尿の痛み

猫は痛みを感じると、排尿時に鳴くことがあります。また、尿をしているのに満足に排出されていないことから、トイレの中で落ち着きがなくなることもあります。

3. 嘔吐

膀胱に尿が溜まることにより、猫は嘔吐することがあります。これは膀胱内圧が高まり、体内の毒素が正常に排出されなくなるためです。

4. 食欲不振・元気がない

尿道閉塞が進行すると、猫は食欲を失い、元気がなくなります。これは体調不良によるものです。

5. 膀胱の膨らみ

尿が膀胱に溜まることで、膀胱が異常に膨らむことがあります。触れると固く感じ、膀胱に触れることが痛みを引き起こすこともあります。

6. 尿が漏れる

膀胱に尿が溜まっていくと、猫は尿を排泄できずに漏らすことがあります。この場合、尿が少量ずつ漏れ出すため、飼い主が気づきにくいこともあります。


尿道閉塞の治療法

猫の尿道閉塞は、緊急の治療が必要な状態です。放置すると膀胱破裂や腎不全など命に関わる事態になる可能性があります。治療法は、尿道を再開通させ、尿の排泄を正常に戻すことが目的となります。

1. カテーテルの挿入

最初に行われる治療は、尿道にカテーテルを挿入して尿の排出を促すことです。尿道が閉塞している部分にカテーテルを挿入し、膀胱内に溜まった尿を排出します。この処置により、膀胱の圧力が下がり、症状が改善します。

2. 尿道の洗浄

尿道内に結石や粘液栓が詰まっている場合、尿道を洗浄することが必要です。洗浄によって、尿道内の詰まりを取り除きます。

3. 薬物治療

尿道閉塞の原因が感染症や炎症である場合、抗生物質や抗炎症薬が処方されることがあります。これにより、感染を抑え、炎症を軽減します。

4. 手術

尿道閉塞が繰り返し発生する場合や、尿道が極端に狭い場合、手術が必要となることがあります。尿道の拡張手術や、場合によっては尿道を切開して再建する手術が行われることがあります。

5. 食事療法

結石が原因で尿道閉塞が起きた場合、食事療法が効果的です。特別な処方食を与えることで、結石の再発を防ぐことができます。

 

尿道閉塞の予防方法

尿道閉塞は予防が重要です。猫の尿道閉塞を防ぐために、飼い主ができる対策は以下の通りです。

1. 適切な食事管理

尿道閉塞を予防するためには、適切な食事管理が不可欠です。特に尿路疾患のリスクを減らすためには、尿のpHをコントロールすることが重要です。尿路の健康を保つための処方食(例えば、尿石症予防用の療法食)を使用することで、結石の形成を防ぐことができます。また、餌の種類や品質に気をつけることも大切です。

猫に適した食事は、低マグネシウム、高水分含量のものを選びましょう。ウェットフードを中心に与えることで、猫の水分摂取を促進し、尿の濃縮を防ぐことができます。ドライフードの場合は、十分な水を併用することを心がけましょう。

2. 十分な水分補給

猫は一般的に水を飲む量が少ない動物です。そのため、尿路疾患を予防するためには意識的に水分補給を促すことが重要です。特に尿道閉塞の予防には、尿量を増やすことが効果的です。

ウェットフードを与えることで水分摂取を増やすのが最も手軽な方法です。また、複数の水飲み場を家の中に設置したり、流水型の給水器を使うことで、猫が水を飲みやすくなります。猫によっては、水の味や匂いに敏感な場合があるため、清潔な水を常に新鮮に保つことが大切です。

3. 定期的な健康チェック

猫は病気を隠す傾向が強いため、飼い主が気づかないうちに病状が進行してしまうことがよくあります。尿道閉塞を含む泌尿器系の疾患は、早期発見が非常に重要です。そのため、定期的に獣医師による健康チェックを受けることを推奨します。

尿検査や血液検査を行うことで、尿路に問題があるかどうかを早期に発見できる可能性があります。また、猫が頻尿や排尿困難、トイレに行く回数が増えるといった症状を見せた場合は、早急に獣医師に相談することが重要です。

4. ストレス管理

ストレスも尿路疾患の一因となることがあります。特に、猫は環境の変化に敏感で、新しいペットや引っ越し、飼い主の不在などがストレスとなり、尿路のトラブルを引き起こすことがあります。ストレスを軽減するために、猫にとって快適な生活環境を整えることが大切です。

例えば、猫用の隠れ家やキャットタワーを用意することで、猫が自分のペースでリラックスできる場所を作ることができます。また、猫同士の争いを避けるために、各猫の個別のスペースを設けてあげることも効果的です。


猫の尿道閉塞に関するよくある質問

Q1. 尿道閉塞はどれくらい危険ですか?

尿道閉塞は非常に危険な状態で、緊急を要します。閉塞が放置されると、膀胱が破裂したり、腎臓への影響が出て命に関わることがあります。早期に治療しないと、猫の健康を大きく損なうことになります。

Q2. 尿道閉塞が再発することはありますか?

はい、尿道閉塞は再発することがあります。特に結石や粘液栓が原因の場合、それらが再度尿道を塞ぐことがあるため、食事や生活環境の改善が必要です。獣医師の指導のもと、定期的な検査を受けることが予防につながります。

Q3. 尿道閉塞は雄猫に多いと聞きましたが、雌猫にも発生することがありますか?

確かに、尿道閉塞は雄猫に多く見られますが、雌猫にも発生する可能性はあります。ただし、雄猫の尿道は雌猫に比べて細く、閉塞を引き起こしやすい構造となっているため、雄猫での発症が圧倒的に多いです。

Q4. 尿道閉塞を防ぐための食事について、どんなフードが良いですか?

尿道閉塞を防ぐためには、尿路に優しい食事を与えることが大切です。特に、尿石症や結石を予防するために、尿のpHを調整できる処方食が有効です。ウェットフードは水分摂取を助け、尿の濃縮を防ぐ効果があります。


まとめ

猫の尿道閉塞は非常に危険な病状であり、発見が遅れると命に関わる可能性もあります。猫の尿道閉塞は、主に尿石や粘液栓、膀胱炎などが原因で発生しますが、早期に症状を認識し、迅速に対応することで治療が可能です。

猫の尿道閉塞の予防には、適切な食事管理、十分な水分補給、ストレスの軽減が重要です。また、定期的な健康チェックを受けることで、病気の早期発見が可能となり、猫の健康を守ることができます。

飼い主としては、猫の体調に細心の注意を払い、異常が見られた場合はすぐに獣医師に相談することが重要です。尿道閉塞のリスクを減らすために、日々の生活の中でできることを実践し、愛猫の健康を守りましょう。

 

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