けいこくの森動物病院
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イヌやネコの眼が開かない?角膜潰瘍について

こんにちは!

世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です。

イヌやネコが急に眼を開けられなくなった場合、眼に傷がついてしまっていることがあります。

この状態が進行すると、眼の表面の角膜という構造がえぐれてしまうことがあります。

これを角膜潰瘍といい、早期の対応が必要になります。

今回は、その角膜潰瘍について解説していきます。

 

角膜潰瘍とは

角膜潰瘍は、角膜と呼ばれる目の透明な外層が損傷を受け、その一部が欠けてしまう状態です。角膜は目を保護する重要な役割を果たしていますが、その表面が傷つくと痛みや、最悪の場合失明を起こす病気につながる可能性があります。イヌとネコの角膜潰瘍は一般的な目の疾患であり、早期の治療が必要です。

 

原因

角膜潰瘍の原因は多岐にわたります。主な原因として以下のものが挙げられます:

  1. 外傷:イヌやネコが物理的に目を傷つけることがあります。例として、屋外で遊んでいる最中に枝や葉っぱで目をこすったり、他の動物との喧嘩で爪や牙で傷つけられることがあります。
  2. 感染症:細菌やウイルスによる感染が角膜に炎症を引き起こし、潰瘍を形成することがあります。特にヘルペスウイルスはネコでよく見られます。
  3. 乾燥:目が十分に潤っていないと、角膜が乾燥しやすくなり、傷つきやすくなります。涙液の分泌が不足する乾性角結膜炎が原因となることがあります。
  4. 異物:目に異物が入ることも角膜潰瘍の原因となります。砂、埃、小さな植物の破片などが目に入ると角膜を傷つけます。
  5. その他の疾患:アレルギー反応や免疫介在性の疾患も角膜潰瘍を引き起こすことがあります。

 

症状

角膜潰瘍の症状は以下の通りです:

  • 眼の痛み:動物は眼をしきりにこすったり、まぶしそうにしたりします。
  • 充血:目が赤くなることが多いです。
  • 涙の増加:涙の分泌が増え、目から涙があふれることがあります。
  • まぶたの痙攣:まぶたが頻繁に痙攣することがあります。
  • 目の濁り:角膜が白く濁ることがあります。

 

診断

角膜潰瘍の診断は、獣医師による詳細な眼の検査を通じて行われます。主な検査方法には以下のものがあります:

  • フルオレセイン染色試験:目にフルオレセインという染料を滴下し、特殊なライトを使って角膜の損傷部分を確認します。染料が損傷部分に付着し、潰瘍が明るく見えます。
  • スリットランプ検査:スリットランプを使用して目の細部を詳細に観察します。

 

治療

角膜潰瘍の治療は、原因と症状の重さに応じて異なります。主な治療方法は以下の通りです:

  1. 薬物治療:角膜保護剤、抗生物質、抗ウイルス薬などが使用されます。点眼薬や軟膏が一般的ですが、必要に応じて内服薬も使用されることがあります。
  2. 保護カラーの使用:動物が眼をこすらないようにするために、エリザベスカラーを使用することがあります。
  3. 外科的治療:重度の潰瘍や、薬物治療が効果を示さない場合、外科的な手術が必要となることがあります。
  4. 涙液補充:乾性角結膜炎が原因の場合、人工涙液の点眼薬が使用されます。

 

予防

角膜潰瘍を予防するための方法には以下のものがあります:

  • 定期的な眼の検査:定期的に獣医師による眼の検査を受けることで、早期に異常を発見し、治療を開始することができます。
  • 清潔な環境:眼に異物が入らないように、清潔な環境を保つことが大切です。

 

まとめ

イヌとネコの角膜潰瘍は早期の発見と治療が重要です。眼の健康を維持するためには、定期的な健診や適切な予防策を講じることが不可欠です。眼の異常に気付いたらすぐに病院に相談し、適切な対応を行うように心がけましょう。

 

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