けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

後ろ足を痛がる……大腿骨頭壊死症(レッグ・ペルテス)かも?

こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。 

犬の「大腿骨頭壊死症」(だいたいこっとうえししょう)は、特に成長期の小型犬に多く見られる整形外科の疾患です。

この病気は、後ろ足の股関節部分にある大腿骨頭(だいたいこっとう)という骨が壊死し、関節の機能が損なわれる状態を指します。

壊死が進行すると、痛みや歩行障害を引き起こすため、早期の発見と治療が非常に重要です。

今回は大腿骨頭壊死症について、原因や症状、治療法などを解説します。

 

大腿骨頭壊死症とは?

大腿骨頭壊死症は、大腿骨の上端にある大腿骨頭の血流が途絶え、骨組織が壊死(つまり死んでしまう)する病気です。

この状態が続くと、骨がもろくなり、股関節の動きに支障をきたすようになります。

壊死した骨は次第に変形し、痛みを伴うため、犬は歩行が難しくなったり、後ろ足を引きずるような動きをするようになります。

 

主な原因

大腿骨頭壊死症の正確な原因は完全には解明されていませんが、主に以下の要因が考えられています。

血液供給の障害

大腿骨頭に十分な血液が供給されなくなることで、骨の組織が壊死してしまうと考えられています。

この血流障害がなぜ起こるのかは明確ではありませんが、遺伝的な要因や成長過程での異常が関与しているとされています。

遺伝的要因

特定の犬種、特に小型犬やミニチュア犬に多く見られることから、遺伝的要因が関係していると考えられています。

特に、トイプードル、ミニチュア・ピンシャー、チワワ、ヨークシャーテリアなどの犬種が罹患しやすいとされています。

外傷や負荷

外傷や長期間にわたる股関節への負荷が、血流を遮断する原因となる可能性もあります。

成長期の子犬では、急な運動やジャンプがリスクを高めることがあるかもしれません。

 

主な症状

大腿骨頭壊死症の症状は徐々に現れることが多く、次のような症状に注意が必要です。

歩行の異常

犬が後ろ足を引きずったり、歩き方がぎこちなくなることがあります。股関節に負担がかかるため、痛みを避けるように歩きたがらなくなることがあります。

足を上げる・使わない

犬が片方の後ろ足を上げたり、あまり使わなくなったりします。これは、痛みがあるためにその足に体重をかけるのを避けているサインです。

運動を嫌がる

活発だった犬が急に動きたがらなくなる、ジャンプや走ることを嫌がる場合、痛みが原因の可能性があります。

股関節の硬直

股関節が硬くなり、可動域が制限されることがあります。犬が足を広げたり、後ろ足を伸ばすのを嫌がる場合、股関節の問題が疑われます。

痛みを伴う反応

股関節を触ると痛がる、または触れられるのを嫌がる場合は、大腿骨頭壊死症の可能性があります。

 

診断方法

大腿骨頭壊死症が疑われる場合、獣医師は以下の方法で診断を行います。

視診と触診

歩き方や股関節の動き、痛みの有無を確認します。また、関節の硬直や可動域の異常を評価します。

X線検査

大腿骨頭壊死症の診断には、X線撮影が最も有効です。

X線画像では、壊死した骨が変形している様子が確認でき、進行度合いを判断することができます。

 

治療法

大腿骨頭壊死症の治療法は、症状の進行具合によって異なりますが、主に以下の方法が一般的です。

内科的治療(保存療法)

症状が初期の場合、内科的治療が選択されることがあります。

消炎鎮痛薬を使用して炎症と痛みを抑え、股関節への負担を減らすためのリハビリが行われます。

しかし、保存療法では根本的な治療にはならないため、進行を止めることは難しい場合が多いです。

外科的治療

大腿骨頭壊死症の最も効果的な治療法は、手術による大腿骨頭の切除です。

これは「大腿骨頭切除術」と呼ばれる手術で、壊死した大腿骨頭を除去し、痛みの原因を取り除くことを目的としています。

手術後は、筋肉が股関節を支えるようになり、痛みが軽減されるケースが多いです。

手術後のリハビリが非常に重要で、物理療法や軽い運動を通じて筋力を回復させる必要があります。

リハビリの過程で、犬が徐々に正常な歩行を取り戻すことが期待されます。

リハビリと運動制限

手術後や内科的治療を行った場合、リハビリが重要です。

犬に無理な負担をかけず、少しずつ運動させることで、筋肉や関節の機能を回復させます。

また、ジャンプや急な運動を避けるようにすることも重要です。

 

予防策

大腿骨頭壊死症の明確な予防策はありませんが、以下のことに気を付けることで、リスクを減らすことができます。

適度な運動

成長期の子犬には、過度な運動やジャンプを避け、適度な運動量を保つようにしましょう。股関節に過度な負荷をかけないことが大切です。

適切な体重管理

体重が増えると股関節に負担がかかりやすくなるため、健康的な体重を維持することが重要です。特に小型犬は体重の変動に注意を払い、適切な食事管理を行いましょう。

定期的な健康チェック

犬の成長期には、定期的に獣医師の診察を受けることが大切です。早期に問題を発見し、対処することで、重篤な症状を防ぐことができます。

 

まとめ

犬の大腿骨頭壊死症は、小型犬に多く見られる病気で、放置すると歩行困難や強い痛みを引き起こす可能性があります。

早期発見と適切な治療によって、犬の生活の質を大きく改善することができます。

飼い主の皆さんは、犬の歩行や動きに異常がないかを日常的に観察し、気になる症状があれば早めに動物病院で診察を受けるようにしましょう。

本院では月に1度、整形外科の先生の診察日がありますので、気になることがございましたらご相談ください。

 

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。 


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