2024/10/01
くしゃみとは、本来鼻に侵入した異物を排除するために反射的に起こる防御反応です。犬の場合は木の実などの異物が鼻に入ったり、芳香剤などのニオイが刺激となったりして起こりますが、基本的にはすぐにおさまります。しかし、くしゃみが何日も続く場合は「病気なのかも?」と不安になりますよね。
今回は、犬のくしゃみが止まらない原因や対処法などをご紹介します。
■目次
1.犬のくしゃみの一般的な原因
2.くしゃみが止まらない場合に考えられる深刻な原因
3.獣医師による診断方法
4.家庭でできる対処法
5.獣医師による治療法
6.予防法
7.まとめ
犬のくしゃみの一般的な原因
犬のくしゃみは、人間と同じようにアレルギー(花粉、ハウスダストなど)や感染症(犬伝染性気管気管支炎など)が原因で起こることもありますが、異物(鼻腔内の異物)や歯の問題、逆くしゃみなどが原因で起こることもあります。
くしゃみが止まらない場合に考えられる深刻な原因
異物が鼻に入ったり、なにかのニオイが刺激となっていたりする場合は、何回かくしゃみをした後、すぐにおさまることがほとんどです。しかし、くしゃみがなかなか止まらない場合は、慢性的な鼻炎や鼻腔内腫瘍、免疫系の問題など深刻な病気を引き起こしている可能性があります。
獣医師による診断方法
くしゃみは診察中にタイミングよく出るとは限らないため、問診で飼い主様から伺った情報が重要になります。そのため、ご自宅で犬がくしゃみをしている様子を動画で記録していただければ、より正確な情報を得ることができます。
その後、身体検査を行い、場合によってはレントゲンや内視鏡検査などを行うこともあります。
家庭でできる対処法
くしゃみを防ぐためには、まず、空気清浄機などを設置し環境を清浄化したり、加湿器を使ったりしてみましょう。
また、獣医師の指導の下にはなりますが、鼻腔洗浄も効果的です。
獣医師による治療法
くしゃみの主な治療は薬物療法で、原因に応じて抗生物質や抗炎症薬等を処方します。
ただし、歯の問題(歯周病など)や鼻腔内腫瘍が原因の場合は、手術が必要になることもあります。
予防法
鼻腔内腫瘍は病気の存在に気づいた頃にはかなり進行しているケースもあります。そのため、早期の段階で治療を始めるために、1年に1回(高齢犬では半年に1回)を目安に定期健診を受けましょう。
また、くしゃみを引き起こす一部の感染症の予防には、ワクチン接種が有効です。
アレルギーによるくしゃみは、換気をする、空気清浄機を使う、こまめに掃除をするなどして、アレルギー源をできるだけ排除するようにしましょう。
まとめ
くしゃみの原因は軽いものから深刻なものまでさまざまです。ただし、くしゃみが何日も続いている場合や元気や食欲が低下していたり、鼻出血が見られたりしている場合は治療が必要なケースがほとんどであるため、直ちに獣医師に相談しましょう。
また、治療を始めるタイミングが早ければ、重症化や慢性化を防げる可能性が高くなります。そのため、毎年忘れずに定期健診を受けることが大切です。
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