2024/09/01
こんにちは！世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。
今回はキャバリアちゃんの歯周病についてご紹介いたします！
歯周病とは
歯茎や歯を支える骨が炎症を起こし、最終的には歯が抜けてしまう可能性のある病気です。キャバリアは、口が小さく歯が密集しているため、歯垢がたまりやすく、歯周病のリスクが高い犬種とされています。初期段階では歯肉炎という症状が現れ、これが進行すると歯周炎となり、最終的には歯が抜け落ちたり、深刻な場合には全身的な健康被害に繋がることもあります。
歯周病の原因
- 歯垢・歯石の蓄積：食事の後に残った食べカスが歯に付着し、これが細菌の繁殖場となります。歯垢が固まると歯石になり、これが歯茎に炎症を引き起こします。
- 口腔内の環境：キャバリアのような小型犬は口が小さいため、歯が密集していることで歯垢がたまりやすく、結果として歯周病のリスクが高まります。
- 食事：軟らかい食事やドライフード以外の食事が多いと、歯垢がたまりやすくなり、歯石の形成が促進されることがあります。
- 口腔ケアの不足：定期的な歯磨きが行われていないと、歯垢が蓄積しやすく、歯周病の主な原因となります。
歯周病の症状
- 口臭：口から悪臭がする場合、歯垢や歯石が原因であることが多く、これは歯周病の初期症状です。
- 歯茎の赤みや腫れ：歯茎が赤く腫れている場合は、歯肉炎が進行しているサインです。
- 出血：歯磨きの際や固いものを噛んだときに歯茎から出血する場合、歯周病が進行している可能性があります。
- 歯のぐらつき：歯周炎が進行すると、歯を支える骨が弱まり、歯がぐらつくことがあります。
- 食欲不振：口内の痛みから、食事を避けるようになることがあります。
歯周病の予防法
- 定期的な歯磨き：最も効果的な予防策は、毎日の歯磨きです。犬用の歯ブラシと歯磨き粉を使い、優しく歯垢を除去することが大切です。歯磨きに慣れていない場合は、少しずつ慣らしていきましょう。
- 適切な食事：ドライフードやデンタルケア用のおやつは、歯垢の蓄積を防ぐのに効果的です。歯に付着しにくい食事を選ぶことも重要です。
- 定期的な病院でのチェック：年に数回は動物病院で口腔内の健康チェックを受けましょう。獣医師のチェックを受けることで、早期に歯周病を発見し、対処することができます。
歯周病の治療法
- 歯石除去：歯石が蓄積している場合、獣医師によるスケーリング（歯石除去）が必要です。これは麻酔を使用して行い、歯石や歯垢を完全に取り除くことで、歯周病の進行を防ぎます。
- 歯肉の治療：歯肉に炎症がある場合、抗生物質や消炎剤が処方されることがあります。歯茎が健康な状態に戻るまで、定期的なケアが求められます。
- 歯の抜歯：進行した歯周病の場合、抜歯が必要となることもあります。これは痛みや感染のリスクを減らすための最終手段です。
キャバリアちゃんの歯周病は、予防が何よりも大切です。定期的な歯磨きや適切な食事、そして定期的な病院でのチェックを怠らないことが、愛犬の健康を守るための最善の方法です。歯周病は初期段階では症状が現れにくいですが、気になる症状があればお気軽にご相談ください。大切なキャバリアちゃんが健康で長生きするために、今日からでも口腔ケアを始めてみてください。
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