けいこくの森動物病院
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犬猫の肢端舐性皮膚炎(舐性肉芽腫)について

こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回は犬猫の肢端舐性皮膚炎(舐性肉芽腫)についてご紹介します。

 

肢端舐性皮膚炎とは?

肢端舐性皮膚炎(したんしせいひふえん)は、犬や猫が前足や後足の先端部分(特に足首や足の甲)を過度に舐め続けることによって引き起こされる皮膚炎です。これにより、皮膚が赤くなったり、脱毛や潰瘍が生じることがあります。一般的には、犬でよく見られる症状ですが、猫でも同様の問題が発生することがあります。様々な呼び方があり舐性肉芽腫と呼ばれることもあります。

この状態は慢性的で、繰り返し再発することが多く、治療が困難な場合もあります。特に、治療を怠ると症状が悪化し、二次的な感染症や深刻な皮膚の損傷を引き起こすことがあります。

 

原因

肢端舐性皮膚炎の原因はさまざまです。以下に、代表的な原因を挙げてみます。

1. 心理的ストレス
犬や猫は、ストレスや不安、退屈からくる心理的な要因で過剰に足を舐めることがあります。例えば、飼い主が家を空ける時間が長い、環境の変化、運動不足などが原因となることがあります。
2. アレルギー
食物アレルギーや環境アレルギーが原因で、皮膚にかゆみが生じ、その結果として足を舐め続けることがあります。特に、足の先端部分は環境アレルゲン(花粉やダニなど)と接触しやすいため、症状が出やすい場所です。
3. 痛みや不快感
関節炎や骨の異常、外傷などによる痛みが原因で、犬や猫が足を舐め続けることがあります。この場合、舐めることで痛みを和らげようとする行動が見られます。
4. 感染症や寄生虫
細菌や真菌による感染症、または寄生虫(ノミやダニなど)によって皮膚が刺激され、舐める行動が引き起こされることがあります。

 

症状

肢端舐性皮膚炎の主な症状には、以下のようなものがあります。

• 持続的な舐め行動
犬や猫が特定の足の部分を繰り返し舐め続ける行動が見られます。これが続くと、その部分の皮膚が赤くなり、脱毛が進行します。
• 皮膚の赤みと炎症
舐め続けることで、皮膚が赤く炎症を起こし、腫れや潰瘍が発生することがあります。
• 脱毛と潰瘍
舐めすぎによって毛が抜け、さらに皮膚が損傷し、潰瘍が形成されることがあります。
• 二次感染
傷ついた皮膚に細菌が侵入し、二次的な感染症が発生することもあります。この場合、膿や悪臭が伴うことがあります。

 

 

治療法

肢端舐性皮膚炎の治療は、原因に応じて異なります。以下は一般的な治療法の例です。

1. 心理的なケア
ストレスが原因の場合、飼い主とペットの時間を増やしたり、環境を改善することが必要です。運動や遊びの時間を増やし、精神的な刺激を与えることで、舐める行動を抑えることが期待できます。
2. アレルギー管理
アレルギーが原因の場合、食事の見直しやアレルゲンの回避が重要です。獣医師と相談して、アレルギー対策の食事を導入することが有効です。
3. 投薬治療
痛みや炎症が原因の場合、抗炎症薬や鎮痛薬、抗生物質などが処方されることがあります。また、かゆみを抑えるための薬や、抗不安薬が使用されることもあります。
4. 物理的な対策
犬や猫が舐めないように、エリザベスカラーやバンテージ(包帯)を使用することがあります。これにより、患部が治癒するまで舐める行動を防ぐことができます。
5. 外科的処置
深刻な場合や、他の治療法で効果が見られない場合、外科的に潰瘍を除去したり、皮膚の再建手術が行われることもあります。

 

予防策

肢端舐性皮膚炎を予防するためには、日常的なケアが重要です。以下のポイントを心がけることで、予防につながります

• 定期的な健康チェック
定期的に動物病院で健康チェックを受け、早期に異常を発見することが重要です。
• ストレス管理
ペットのストレスを軽減するために、十分な運動と遊びを提供し、環境を整えることが大切です。
• アレルギー対策
アレルギーが疑われる場合は、早期に対策を講じることが必要です。アレルギーに適した食事や生活環境を整えましょう
• 感染症の予防
ノミやダニの予防薬を定期的に投与し、感染症のリスクを減らします。

 

まとめ

肢端舐性皮膚炎は、犬や猫が過度に足を舐め続けることで発症する皮膚の病気です。原因は多岐にわたり、適切な治療と予防が必要です。ペットの行動や皮膚の状態に常に注意を払い、異常が見られた場合は早めに動物病院に相談することが大切です。愛犬や愛猫の健康を守るために、日々のケアをしっかりと行い、健やかな生活をサポートしましょう。

 

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