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猫のコクシジオイデス症について

皆さんこんにちは

今回は感染症であるコクシジオイデス症についてご説明します。

 

コクシジオイデス症とは?

コクシジオイデス症は、コクシジオイデス属の真菌によって引き起こされる感染症です。この真菌は、特に乾燥した土壌や砂地に多く生息しており、主にアメリカ南西部やメキシコ北部、ブラジルといった地域で発生します。日本では珍しい感染症ですが、海外旅行や輸入動物を介して日本に持ち込まれることがあります。

 

感染経路

猫がコクシジオイデス症に感染する主な経路は、真菌の胞子を吸い込むことです。土壌や砂地に触れた後、その手や毛をなめることで感染することもあります。屋外での活動が多い猫や、感染地域に住む猫は特に注意が必要です。

 

症状

コクシジオイデス症の症状は多岐にわたり、感染部位や進行度によって異なります。

主な症状としては、

1. 呼吸器症状:咳、くしゃみ、呼吸困難など

2. 全身症状:発熱、食欲不振、体重減少

3. 皮膚症状:潰瘍やしこりができることがあります

4. 神経症状:感染が進行すると、神経症状(痙攣や麻痺など)が現れることがあります

これらの症状は、他の病気とも共通するため、コクシジオイデス症と特定するのは難しい場合があります。

 

診断

コクシジオイデス症の診断には、いくつかの検査が必要です。主な診断方法は以下の通りです。

1. 血液検査:抗体や抗原を検出することで感染の有無を確認します

2. レントゲン検査:肺や他の臓器に感染が広がっているかどうかを調べます

3. 組織検査:皮膚や臓器の組織を採取し、顕微鏡で真菌の存在を確認します

これらの検査結果を総合的に判断し、診断を行います。

 

治療

コクシジオイデス症の治療は、真菌を除去するための抗真菌薬の投与が基本となります。代表的な薬剤には、フルコナゾールやイトラコナゾールなどがあります。治療期間は症状や感染の広がり具合によりますが、通常は数ヶ月から1年以上に及ぶこともあります。 治療中は定期的な検査が必要であり、獣医師の指導のもとで治療を継続することが重要です。また、治療には副作用が伴う場合があるため、飼い主は猫の体調の変化に注意し、異常があればすぐに獣医師に相談することが大切です。

 

予防

コクシジオイデス症の予防には、以下のような注意が必要です。

1. 感染地域への渡航時の注意:感染が多い地域への旅行時には、猫を屋内に留めるようにします。

2. 衛生管理:猫の生活環境を清潔に保ち、砂や土壌に触れる機会を減らします。

3. 定期的な健康チェック:定期的に獣医師による健康チェックを受け、早期発見・早期治療を心がけます。

 

まとめ

コクシジオイデス症は、真菌による感染症であり、特に屋外での活動が多い猫や感染地域に住む猫にリスクが高い病気です。症状は多岐にわたり、診断には複数の検査が必要です。治療は抗真菌薬の投与が基本となり、長期的な治療が求められることがあります。予防策を講じることで、感染リスクを減らすことができます。 猫の健康を守るためには、飼い主が正しい知識を持ち、異常を感じたら早めに獣医師に相談することが重要です。とくに感染地域に旅行に行った後の体調変化には注意が必要です。

 

 

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