2024/08/05
こんにちは。
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です!
今回はわんちゃん、猫ちゃんの膿胸(のうきょう)についてです。
膿胸とは、胸腔内に膿が溜まる病態を指します。また、肺や胸膜の感染によって引き起こされることが多く、早期の診断と治療が求められます。
膿胸の原因
膿胸の原因はさまざまです。主な原因としては、次のようなものがあります。
細菌感染: 最も一般的な原因は細菌感染です。細菌は肺や胸膜に感染し、炎症を引き起こします。その結果、胸腔内に膿が溜まります。
外傷: 外傷により胸壁が損傷し、そこから細菌が侵入することがあります。咬傷や交通事故などが典型的な例です。
異物の吸引: 何らかの異物(例:植物の種子や食べ物)が誤って気道に入り、それが肺や胸膜に感染を引き起こすことがあります。
胸膜炎: 肺や胸膜の炎症が進行すると、膿が形成されることがあります。この炎症は、他の感染症や免疫疾患によって引き起こされることがあります。
症状
膿胸の症状は多岐にわたりますが、主に以下のようなものがあります。
呼吸困難: 胸腔内に膿が溜まることで肺が圧迫され、呼吸がしにくくなります。
発熱: 感染が原因であるため、発熱が見られることが多いです。
食欲不振: 一般的な体調不良の兆候として、食欲が減退することがあります。
元気消失: 活動的でなくなり、元気がない様子が見られます。
咳: 胸膜や肺の感染による反応として、咳が出ることがあります。
診断
膿胸の診断には、以下の方法が用いられます。
身体検査: 聴診器を使って肺の音を確認し、異常がないかをチェックします。また、胸部の触診も行います。
胸部レントゲン: 胸部のレントゲン検査により、胸腔内の液体の存在を確認します。
胸腔穿刺: 胸腔に針を刺して液体を採取し、それを検査することで感染の有無や種類を特定します。
血液検査: 感染の兆候や全身の健康状態を確認するために、血液検査が行われます。
治療
膿胸の治療は、原因と症状の程度に応じて異なりますが、主に以下の方法が取られます。
抗生物質治療: 細菌感染が原因の場合、抗生物質の投与が行われます。感染の種類に応じて適切な薬剤が選択されます。
胸腔ドレナージ: 胸腔に溜まった膿を排出するために、チューブを挿入して排出します。これにより、肺の圧迫が軽減され、呼吸が楽になります。
外科的治療: ドレナージや抗生物質治療が効果を示さない場合、外科的に膿を取り除く手術が行われることがあります。
支持療法: 水分補給や栄養サポート、酸素療法など、症状の緩和を目的とした治療も併用されることがあります。
予後と予防
膿胸の予後は、治療の早さや原因によって異なります。早期に診断され、適切な治療が行われた場合、回復する可能性は高いです。しかし、重症化すると命に関わることもあります。
予防には、日常の健康管理が重要です。定期的な健康診断を受け、感染の兆候が見られた場合は早めに獣医師に相談することが推奨されます。また、尖ったものを飲み込ませないや茂みの中で遊ばせないなど外傷のリスクを減らすように心がけましょう。
膿胸は深刻な状態であり、早期の対応が求められます。飼い主としては、日常的な観察を怠らず、異常があればすぐに動物病院へ受診しましょう。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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