けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

「類皮腫(るいひしゅ)」について

こんにちは! 

世田谷区等々力、けいこくの森動物病院です。 

今回は、犬と猫の「類皮腫(るいひしゅ)」についてご紹介いたします。 

 

「類皮腫(るいひしゅ)」 とは

一般的に「皮様嚢腫」とも呼ばれる良性の腫瘍です。 

人間だけでなく、犬や猫にも発生することがあります。 

胎生期における組織の発達異常から生じ、皮膚や髪の毛、歯などのさまざまな種類の組織を含むことがあります。 

例えば、類皮腫が皮膚の組織から発生している場合は、毛が生えることがあります。 

一般的に皮膚の上皮細胞や皮脂腺、汗腺などの皮膚の成分を含んでおり、場合によっては毛包も含まれることがあります。 

もし眼球に皮膚組織から発生した類皮腫がある場合、眼球から毛が生えているように見えます。 

 

犬や猫の場合、眼の周りにできることが多く、視力や眼球の機能に影響することがあります。 

一般的な治療法は手術となります。 

 

特徴 

1.良性腫瘍

一般的に良性であり、がん化することは稀ですが、サイズや場所によっては周囲の組織に影響を及ぼすことがあります。 

 

2.外見

皮膚にできる場合、類皮腫は小さな結節やしこりとして現れ、しばしば肌色、白色、または黄白色をしています。 

表面は滑らかであることが多いですが、場合によっては潰瘍状になったり、毛が生えたりすることもあります。 

 

3.硬さ

触ると硬く感じることが多く、しばしば弾力性のある感触があります。 

 

4.痛みの有無

通常、痛みや痒みはありません。 

ただし、場所によっては不快感や違和感を感じることがあります。 

 

5.成長が遅い

類皮腫はゆっくりと成長することが多く、急激に大きくなることはあまりありません。 

 

6.局所的な影響

腫瘍の大きさや位置によっては、隣接する構造や組織に圧迫感や機能的な問題を引き起こすことがあります。 

 

7.発生部位の多様性

皮膚、頭蓋骨、脊柱、角膜、副鼻腔など、さまざまな場所に発生することがあります。 

診断は主に視診や触診によって行われますが、必要に応じて生検などの追加検査が行われることがあります。 

治療方法は、腫瘍の大きさや症状の有無によって異なり、経過観察や外科的切除が一般的です。 

 

症状 

腫瘍の場所や大きさによって異なります。 

 

1.皮膚のしこり

時間が経つにつれて硬くなったり、形状が変わることもあります。 

 

2.圧痛

通常、痛みはありません。 

腫瘍が大きくなり、周りを圧迫することによって痛みが出ることがあります。 

 

3.分泌物

稀に、腫瘍が破裂したり、感染した場合に膿や分泌物が出ることがあります。 

 

4.炎症

腫瘍周辺が赤く腫れることがあります。 

 

5.多発性の可能性

複数個所で見つかる場合があります。 

 

原因 

一般的に胎生期の発育異常によるものとされています。 

具体的には、胎児が発育する過程で、皮膚や髪の毛、歯などの組織を形成する細胞が体内に閉じ込められ、腫瘍として成長することがあります。このため、類皮腫はさまざまな組織を含むことが特徴です。 

犬や猫における類皮腫の発生原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関与している可能性があります。 

 

1.遺伝的要因

一部の犬や猫の品種には、類皮腫の発生率が高いものがあり、遺伝的な要素が関与していると考えられています。 

 

2.環境要因

胎児期における環境的なストレスや影響が、細胞の発育異常を引き起こす可能性があります。 

 

3.偶発的な発育異常

明確な原因が特定できない場合も多く、偶発的に発生することもあります。 

類皮腫は良性の腫瘍であるため、必ずしも悪性腫瘍に進展するわけではありませんが、場所によっては機能障害や不快感を引き起こすことがあります。

発見された場合は、獣医師による適切な診断と治療が推奨されます。 

 

治療 

犬や猫の類皮腫の治療は、腫瘍の大きさ、場所、症状の有無に応じて異なります。 

一般的な治療法には以下のものがあります 。

 

1.手術

類皮腫が視力や健康に影響を与える場合、腫瘍の完全摘出が推奨されます。 

手術によって腫瘍を取り除くことで、症状を軽減し、再発のリスクを減らすことができます。 

特に眼の周りにできた場合は、視力保護の観点からも早期手術が望ましいです。 

 

2.経過観察

小さくて症状がない場合、すぐに手術を行わずに定期的に検査をして経過を観察することもあります。 

この方法は、腫瘍が増大するか、症状が現れる場合にのみ治療を行う選択肢です。 

 

3.薬物療法

感染や炎症が伴う場合には、抗生物質や抗炎症薬が処方されることがありますが、これはあくまで補助的な治療であり、腫瘍そのものを治癒するものではありません。 

治療の選択は、獣医師が犬や猫の健康状態や腫瘍の特性を評価した上で行います。 

 

まとめ 

類皮腫は良性の腫瘍であり、多くの場合、外科的に摘出することで治癒が見込まれます。 

早期の診断と治療が重要であり、犬や猫の健康管理を定期的に行うことで異常の早期発見に繋がります。 

疑わしい症状がある場合は、早めに獣医師の診察を受けてください。

 

 

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