2024/07/17
こんにちは。
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です😊
今回はわんちゃんの甲状腺腫瘍についてです。
甲状腺腫瘍とは
甲状腺腫瘍は、犬の甲状腺に発生する腫瘍であり、甲状腺は首の喉のあたりに位置しています。
甲状腺は、代謝を調節するホルモンを生成する重要な内分泌腺です。
甲状腺腫瘍は、良性(非がん性)または悪性(がん性)である可能性があり、その性質や進行度に応じて治療法が異なります。
種類
犬の甲状腺腫瘍には主に以下の2種類があります。
甲状腺腺腫: これは良性の腫瘍であり、通常は片側の甲状腺に発生します。腺腫はゆっくりと成長し、一般的に転移(がんが他の部位に広がること)はしません。
甲状腺癌: これは悪性の腫瘍であり、甲状腺の細胞が異常に増殖することによって生じます。甲状腺癌は他の臓器(特に肺やリンパ節)に転移する可能性が高く、より攻撃的な治療が必要です。
原因
甲状腺腫瘍の原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因、環境要因、ホルモンバランスの異常などが関与していると考えられています。
また、年齢が進むにつれて発症リスクが増加することが知られています。
症状
甲状腺腫瘍の症状は、腫瘍の大きさや位置、腫瘍がホルモン分泌に影響を及ぼすかどうかによって異なります。一般的な症状には以下が含まれます。
首のしこり: 触診で確認できるしこりが現れることがあります。
呼吸困難: 腫瘍が気管を圧迫することで呼吸が困難になることがあります。
嚥下障害: 食物や水を飲み込むのが難しくなることがあります。
咳: 腫瘍が気道を刺激することで咳が出ることがあります。
体重減少: 腫瘍が代謝を乱すことで体重が減少することがあります。
ホルモン異常: 甲状腺ホルモンの過剰または不足により、皮膚の変化や活動レベルの異常が見られることがあります。
診断
甲状腺腫瘍の診断には、以下のような手法が用いられます。
触診: 獣医が首の周りを触診してしこりを確認します。
超音波検査: 超音波を使って腫瘍のサイズや位置を確認します。
細胞診: 細い針を使って腫瘍から細胞を採取し、顕微鏡で調べます。
血液検査: 甲状腺ホルモンのレベルを測定し、ホルモンの異常を確認します。
画像診断: X線やCTスキャンを使って腫瘍の広がりや転移の有無を確認します。
治療
甲状腺腫瘍の治療法は、腫瘍の種類、サイズ、進行度、および犬の全体的な健康状態に基づいて決定されます。一般的な治療法には以下が含まれます。
手術: 腫瘍が手術で取り除ける場合、手術が最も一般的な治療法です。特に良性の腺腫では手術が成功することが多いです。
放射線療法: 手術が難しい場合や腫瘍が悪性の場合、放射線療法が使用されることがあります。放射線は腫瘍細胞を破壊し、腫瘍の縮小を図ります。
化学療法: 進行した甲状腺癌や転移がある場合、化学療法が用いられることがあります。化学療法は薬剤を使用してがん細胞の増殖を抑制します。
予後と管理
甲状腺腫瘍の予後は、腫瘍の種類と進行度によって大きく異なります。
良性の甲状腺腺腫であれば、手術によって完全に治癒することが多いです。
しかし、悪性の甲状腺癌の場合、転移や再発のリスクが高いため、継続的な管理とフォローアップが必要です。
犬の甲状腺腫瘍は、早期発見と適切な治療が鍵となります。犬の健康状態に異変を感じた場合は、早めに獣医師に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
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