けいこくの森動物病院
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膵外分泌不全について

こんにちは!世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です。今回は、膵外分泌不全について紹介します。

 

膵外分泌不全とは

膵外分泌不全(すいがいぶんぴふぜん)は、犬にとって深刻な消化器の病気の一つです。

膵臓が食べ物を消化するために必要な酵素を十分に分泌できなくなる状態を指します。

これにより、食物の適切な消化と吸収が阻害され、さまざまな健康問題が引き起こされます。

 

膵外分泌不全の原因

膵外分泌不全の主な原因は以下の通りです。

1. 膵臓の萎縮
– 多くの場合、膵外分泌不全は膵臓の組織が徐々に破壊されることによって引き起こされます。特に、遺伝的要因や自己免疫疾患が原因で、膵臓の組織が自己破壊されるケースが多いです。

2.慢性膵炎
– 膵炎が繰り返し発生すると、膵臓の組織が損傷し、最終的には膵外分泌不全につながることがあります。慢性膵炎は、膵臓の持続的な炎症により、酵素を分泌する能力が低下する原因となります。

3. 膵腺萎縮
– 特定の犬種では、膵腺が萎縮することで膵外分泌不全を引き起こす遺伝的な傾向があります。例として、ジャーマンシェパードやラフ・コリーが挙げられます。

4. 手術や外傷
– 膵臓の手術や外傷によって膵臓が損傷し、酵素を分泌する機能が低下することもあります。

 

症状

膵外分泌不全の犬は、消化不良が原因で以下のような症状を示すことがあります。

1. 体重減少
– 食事量は変わらないか増えているにもかかわらず、体重が減少します。これは、食物の栄養を適切に吸収できないためです。

2.慢性的な下痢
– しばしば水様性で悪臭のある便が見られます。未消化の食物が腸内に残ることで、便が異常な状態になります。

3.脂肪便
– 便が油っぽく、浮いている場合があります。これは、脂肪が適切に消化されないためです。

4.食欲増加
– 消化不良により、犬は常に空腹感を感じることが多く、異常に食欲が増します。

5.被毛の質の低下
– 栄養不良が続くと、被毛が薄くなり、光沢を失うことがあります。

 

診断

膵外分泌不全を診断するためには、以下のような検査が必要です。

1.血液検査
– 血中のトリプシン様免疫反応(TLI)の測定が一般的です。TLIは膵臓から分泌される酵素の前駆体であり、そのレベルが低下している場合、膵外分泌不全の可能性が高いです。

2.糞便検査
– 糞便中の脂肪や未消化物の量を測定することで、消化不良の程度を評価します。また、弾力や色調の変化も確認します。

3.内視鏡検査
– 胃や小腸の内壁を直接観察し、異常がないかを確認します。

 

 治療

膵外分泌不全の治療には、膵臓酵素の補充が中心となります。以下に具体的な治療法を紹介します。

1.膵臓酵素補充
– 膵外分泌不全の犬には、食事に酵素を追加することが必要です。これにより、食物の消化を助け、栄養吸収を改善します。一般的には、粉末状の酵素を食事に混ぜる形で与えます。

2.食事療法
– 消化しやすく、低脂肪で高タンパクの食事が推奨されます。また、少量の食事を頻繁に与えることで、消化負担を軽減します。

3.ビタミン補充
– 膵外分泌不全の犬はビタミンの吸収が低下しやすいため、補充が必要です。

4.抗生物質の使用
– 腸内細菌の過剰増殖が問題になることがあり、その場合は抗生物質の使用が考慮されます。

 

まとめ

膵外分泌不全は、犬にとって深刻な病気ですが、早期に診断され適切な治療と管理が行われれば、健康な生活を送ることができます。

そのためには定期的な診察、健康チェックを受けることが大切です。

もし、膵外分泌不全の症状が見られる場合はいつでもご相談ください。

 

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。   

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