2024/06/23
こんにちは！世田谷区等々力の、けいこくの森動物病院です。
今回は、心臓病で問題となるうっ血性心不全について紹介します。
うっ血性心不全とは？
うっ血性心不全とは、心臓が血液を効果的に全身に送り出すことができなくなり、血液が体内に滞留して障害を起こしている状態を指します。
これにより、肺やその他の組織に液体が溜まり、様々な症状を引き起こします。
心臓が血液を全身に送り出すポンプ機能の低下によって、犬猫の生活の質が大きく影響されることがあるため、早期の発見と管理が重要です。
うっ血性心不全の症状
犬や猫がうっ血性心不全を発症すると、以下のような症状が見られることがあります：
咳
特に運動後や夜間に発生しやすく、うっ血により拡大した心臓が気管を圧迫することで引き起こされます。
呼吸困難
呼吸が浅く速くなり、場合によっては安静時でも息切れをすることがあります。
胸水や肺水腫が原因で呼吸が苦しくなることもあります。
運動不耐性
以前は元気に走り回っていたのに急に運動を嫌がるようになり、すぐに疲れるようになることがあります。
食欲不振
食欲が低下し、体重が減少することがあります。
これは、全身の臓器が十分な血液を受け取れないために起こることです。
腹部の膨張
腹水の貯留によって、腹部が膨らむことがあります。
不整脈
心拍が不規則になることがあり、心臓の機能がさらに低下する原因となります。
うっ血性心不全の原因
うっ血性心不全は、いくつかの原因によって引き起こされます。
弁膜疾患
心臓の弁が正しく機能しないと、血液が逆流して心臓に負担がかかります。
特に高齢の小型犬では、僧帽弁閉鎖不全症が多く見られます。
心筋症
心臓の筋肉が正常に機能しない病気です。特に猫では、肥大型心筋症（HCM）が一般的です。
先天性心疾患
生まれつきの心臓の異常により、心不全が発生することがあります。
高血圧
血圧が高いと心臓に負担がかかり、長期的に心臓がダメージを受けることがあります。
心筋炎
心臓の筋肉の炎症が原因で、心機能が低下することがあります。
うっ血性心不全の診断方法
うっ血性心不全の診断には、以下の検査を行います。
身体検査
聴診器を使って心音や呼吸音をチェックし、むくみや腹部の膨張などの兆候を観察します。
X線検査
胸部のX線を撮影し、心臓の大きさや形、肺に液体が溜まっていないかを確認します。
超音波検査（エコー）
心臓の超音波検査を行い、心臓の構造や機能を詳細に評価します。
血液検査
血液検査を通じて、心不全や関連する疾患の指標を確認します。
心電図（ECG）
心臓の電気的活動を記録し、不整脈の有無や心筋の状態を確認します。
うっ血性心不全の治療法
うっ血性心不全の治療は、症状の管理と病気の進行を遅らせることを目指します。
薬物療法
利尿剤を使用して余分な液体を排出し、血管拡張剤で血流を改善します。
強心薬や抗不整脈薬も使用されることがあります。
食事療法
塩分を控えた食事を提供し、体内の液体貯留を抑えます。
また、心臓の健康をサポートする栄養バランスの取れた食事も重要です。
ライフスタイルの変更
適度な運動とストレスの軽減が、心臓の健康を維持するために重要です。
定期的な診察
定期的に獣医師の診察を受け、治療の効果や病気の進行を確認します。
まとめ
うっ血性心不全は、犬や猫にとって深刻な病気ですが、早期の発見と適切な治療によって生活の質を維持し、症状を管理することが可能です。
犬猫の健康を守るために、少しでも心配なことがあれば、いつでもご相談ください。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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