けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

肛門周囲腺腫

こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。 

今回は肛門周囲腺腫についてお話しいたします。 

症状

1.しこりや腫れ

肛門周囲に硬いしこりや腫れが見られることが一般的です。

これらのしこりは通常触ると分かりやすく、サイズや数はそれぞれ違います。。

 

2.痒み

 肛門周囲を頻繁に舐めたり、噛んだりすることがあります。

これは腫瘍によるかゆみや不快感が原因です。繰り返すと、皮膚が炎症を起こすことがあります。

 

3.痛み

 腫瘍が大きくなると痛みを伴うことがあります。

肛門周囲を触られるのを嫌がったり、痛みのために歩き方が変わったりすることがあります。

 

4.出血

 腫瘍が擦れたり、破裂したりすると出血することがあります。

肛門周囲や便に血が混じることがあります。

 

5.分泌物

腫瘍から透明または黄色の分泌物が出ることがあります。

分泌物が多い場合、肛門周囲が湿っているように見えることがあります。

 

6.排便困難

 大きな腫瘍が肛門を圧迫することで、排便が困難になることがあります。

この場合、便秘や排便時の痛みが見られることがあります。

 

7.その他

①肛門を床や地面にこすりつける(スライディング)

 肛門の不快感を和らげるためにこの行動を取ることがあります。

②頻繁に肛門を舐めたり、噛んだりする

 痒みや痛みのサインです。

③肛門周囲の皮膚が赤くなっている、または腫れている

 炎症や感染の兆候です。

④進行した場合の症状

 ・食欲不振や体重減少

 ・元気がない

 

診断

1.視診と触診

 

2.細胞診

細い針を使って腫瘍から細胞を採取し、顕微鏡で観察します。

痛みが少なく、迅速に結果が得られる方法です。

 

3.生検

   細胞診で明確な診断ができない場合、腫瘍の一部または全部を外科的に切除して病理検査を行います。生検は確定診断に最も有効であり、腫瘍の性質や種類を詳しく調べることができます。

 

4.画像診断

腫瘍の広がりや他の部位への転移を確認するために、X線検査や超音波検査を行うことがあります。

大きな腫瘍や再発リスクの高い場合には、CTMRIも検討されます。

 

5.血液検査

 全身状態を把握するために、血液検査を行います。

 

原因

肛門周囲腺腫の原因は完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関連していると考えられています。

 

1.ホルモンの影響

①男性ホルモン(アンドロゲン)

肛門周囲腺腫は特に未去勢のオス犬に多く見られ、これは男性ホルモンであるアンドロゲンの影響が大きいとされています。アンドロゲンは肛門周囲腺の成長や腫瘍の発生に関わるため、未去勢のオス犬は腫瘍のリスクが高まります。

②ホルモンバランスの変化

ホルモンバランスの乱れや異常も腫瘍の発生に関与する可能性があります。例えば、ホルモン産生腫瘍や内分泌疾患が原因でホルモンの分泌が異常になることがあります。

 

2.遺伝的要因

特定の犬種や血統において、肛門周囲腺腫の発生率が高いことが示唆されています。遺伝的要因が腫瘍の発生リスクに寄与する可能性がありますが、具体的な遺伝子やメカニズムについてはまだ十分に解明されていません。

 

3.環境要因

生活環境やストレスも腫瘍の発生に影響を与える可能性があります。例えば、過度なストレスや不適切な飼育環境が免疫機能を低下させ、腫瘍の発生リスクを高めることがあります。

 

4.その他の要因

①年齢

 肛門周囲腺腫は中高齢の犬で発生しやすいとされています。

加齢に伴う細胞の変異や免疫機能の低下が関与している可能性があります。

②肥満

   肥満は様々な健康問題を引き起こしやすく、腫瘍の発生リスクを高める要因の一つと考えられています。

⑤症例の多い犬種

 特定の犬種は肛門周囲腺腫の発生リスクが高いとされています。例えば、ビーグル、シーズー、テリア種、スパニエルなどです。これらの犬種は遺伝的に腫瘍が発生しやすい傾向があります。

 

予防法

1.去勢手術

   去勢手術を行うことで、アンドロゲンの影響を減少させ、肛門周囲腺腫の発生リスクを大幅に低減することができます。

 

2.定期的な健康チェック

   定期的に獣医師による健康チェックを受けることで、早期に異常を発見し、適切な対応を取ることができます。

 

3.適切な飼育環境

   ストレスを減らし、健康的な生活環境を提供することも予防に役立ちます。

 

治療

1.外科的切除

   最も一般的で効果的な治療法で、腫瘍を完全に取り除くことを目指します。

 

2.去勢手術

   男性ホルモン(アンドロゲン)が腫瘍の成長に関与しているため、去勢手術により再発リスクを減少させることができます。

 

3.ホルモン療法

   場合によっては、ホルモン療法が考慮されることがあります。

 

4.放射線療法

悪性腫瘍や手術で完全に除去できない場合に検討されます。

 

5.化学療法

   悪性腫瘍や転移が見られる場合に考慮されます。

 

6.定期的な検診

   術後の経過観察が重要です。

  

7.生活環境の整備

   術後のストレスを軽減し、快適な生活環境にすることが重要です。

   例えば適切な食事と運動、安静を保てる静かな環境、ストレスを避けるための工夫など。

 

予防

1.去勢手術

   最も効果的な予防策の一つです。

   肛門周囲腺腫は、男性ホルモン(アンドロゲン)の影響を受けやすいため、去勢手術を行うことで

 これらのホルモンの影響を排除し、腫瘍の発生リスクを大幅に減少させることができます。

   ~タイミング~

      若齢時(6か月から1歳程度)に去勢手術を行うことが推奨されます。

 

2.定期的な健康チェック

   早期発見と早期治療が可能になります。

 

3.肛門周囲のケア

   肛門周囲を清潔に保つことが重要です。

 

4.適切な食事と体重管理

   全体的な健康を維持するために重要です。

・食事と体重管理

   バランスの取れた食事で、肥満を防ぐことで、腫瘍の発生リスクを減らします。

 

5.ストレスを減らす

   ストレスは免疫機能を低下させ、健康に悪影響を与えることがあります。

 

5.環境管理

  犬の生活環境を清潔に保ち、定期的に掃除を行うことで、細菌やウイルスの感染リスクを減少させます。

 

6.ワクチン接種と寄生虫予防

  定期的なワクチン接種や寄生虫予防を行い、全体的な健康を維持することも重要です。

 

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご

相談ください。 

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