2024/06/07
こんにちは!
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。
今回は肛門腺(肛門嚢)破裂についてお話しいたします。
肛門腺(肛門嚢)とは
主に犬や猫などの動物に見られる小さな腺で、肛門の両側にあります。
肛門腺は、独特なにおいを持つ液状のものを分泌(※1)し、コミュニケーションやマーキングの役割を果たしています。
排便した時、興奮した時に自然に出ることが多いですが、出ない場合もあります。
出ない場合は、手で圧迫して出すことが必要となります。
放置していると、感染や詰まり、炎症、破裂などが起こります。
(※1)分泌液には個体差があるので、サラサラした液体もあれば、粘土の様なものもあります。
症状
1.痛みと不快感
– お尻を地面にこすりつける動作(スライディング)
– 肛門周りを頻繁に舐める、噛む
2.腫れと発赤
– 肛門周囲の腫れ
– 肛門周囲の皮膚が赤くなる
3.異常な分泌物
– 肛門周囲からの膿や血が出る
4.臭い
– 異常な悪臭
5.行動の変化
– 活動性の低下
– 食欲不振
6.排便の困難
– 排便時に痛みを伴う
– 排便を避ける行動
原因
1.肛門腺の炎症や感染
– 細菌感染による炎症
– 慢性的な炎症により肛門腺が詰まり、破裂することがあります。
2.分泌物の蓄積
– 正常な排出が行われず、分泌物が肛門腺に蓄積し、圧力がかかり、炎症や破裂が起こることがあります。
3.肛門嚢の閉塞
– 分泌物や腫瘍などの異物により肛門腺が閉塞することがあります。
4.過剰な分泌
– 過剰な分泌により肛門腺に負担がかかることがあります。
5.アレルギー
– 食物アレルギーや環境アレルギーによる肛門周囲の炎症が起こることがあります。
6.排便の問題
– 下痢や便秘が続くことで肛門腺に負担がかかり、炎症や破裂が起こることがあります。
治療
1.清浄と消毒
– 肛門周囲を洗浄し、破裂したところを消毒します。
2.抗生物質の投与
– 細菌感染が疑われる場合は、抗生物質を投与します。
3.消炎鎮痛薬の投与
– 痛みと炎症を軽減するために、消炎鎮痛薬を処方することがあります。
4.排膿処置
– 膿がたまっている場合、切開して膿を排出することがあります。
5.手術
– 再発を繰り返す場合や、重度の感染が広がっている場合、肛門腺を摘出する手術が検討されることがあります。
6.適切な食事と運動
– 便秘や下痢を防ぐために、適切な食事管理と運動が推奨されます。
食物繊維を多く含む食事が有効です。
予防
1.定期的な肛門腺絞り
– 定期的に肛門腺を絞ることが重要となります。
獣医師やトリマーに依頼することが一般的ですが、絞りにくい場合は無理をせず、病院へ相談してください。
2.適切な食事
– 繊維質の多い食事を与えることで、便の質が改善し、肛門腺の自然な排出が促進されます。
3.定期的な健康チェック
– 獣医師による定期的な健康チェックや健康診断で、肛門腺の状態を確認してもらいます。
4.運動
– 適度な運動は腸の働きを助け、正常な排便を促します。
5.便の観察
– 便の異常(硬い、柔らかすぎる、血が混じるなど)があれば早めに獣医師に相談してください。
6.肛門周りの清潔を保つ
– 肛門周りの清潔を保つことで、感染や炎症のリスクを減らします。
7.ストレス管理
– ストレスを軽減することも、消化器系の健康に役立ちます。
まとめ
定期的に獣医師やトリマーに肛門腺を絞ってもらい、肛門周りを清潔に保ってください。
お尻を気にして地面に擦りつける、舐めている等の症状がみられたら、早めに動物病院を受診してください。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご
相談ください。
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