けいこくの森動物病院
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副腎の腫瘍について

こんにちは!
世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です。

副腎はホルモンを分泌する重要な臓器で、犬と猫においても副腎に腫瘍が発生することがあります。

今回は犬と猫の副腎腫瘍について説明します。

 

副腎腫瘍とは

副腎腫瘍は副腎に発生する腫瘍で、良性のものから悪性のものまでさまざまです。

副腎は、腎臓の内側に位置し、アドレナリン、コルチゾール、アルドステロンなどのホルモンを分泌しています。

副腎腫瘍が発生すると、これらのホルモンの分泌異常が生じ、様々な症状を引き起こします。

 

原因

副腎腫瘍の原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が考えられます。

1. 遺伝的要因:一部の犬種や猫種において、遺伝的に副腎腫瘍が発生しやすい傾向があります。

2. ホルモンバランスの乱れ:体内のホルモンバランスの乱れが、副腎の異常な細胞増殖を引き起こすことがあります。

3. 年齢:一般的に、副腎腫瘍は中高齢の犬や猫に多く見られます。

 

症状

副腎腫瘍の症状は、腫瘍が分泌するホルモンの種類や量によって異なります。

コルチゾル産生腫瘍(クッシング症候群)

1. 多飲多尿:水を大量に飲み、頻繁に尿を排出します。

2. 腹部膨満:腹部が膨らみ、体型が変わります。

3. 皮膚の薄化と脱毛:皮膚が薄くなり、脱毛が見られます。

4. 筋力低下:筋肉が弱くなり、活動量が減少します。

アルドステロン産生腫瘍(原発性アルドステロン症)

1. 多飲多尿:アルドステロンの過剰分泌により、体内のナトリウムと水分の再吸収が増加し、血液量が増えるため、多飲多尿が見られることがあります。

2. 高血圧:アルドステロンはナトリウムの保持とカリウムの排出を促進し、これが血圧を上昇させます。高血圧は、頭痛や目の異常、心臓病などの原因となることがあります。

3. 筋力低下:カリウムの排出が増加するため、血中カリウム濃度が低下(低カリウム血症)し、筋力低下や筋肉のけいれん、震えが見られることがあります。

4. 元気消失と疲労:全体的な活動量が低下し、犬が元気をなくすことがあります。疲れやすくなり、運動を嫌がるようになることがあります。

5. 不整脈:低カリウム血症により、心臓のリズムが乱れることがあり、不整脈が発生することがあります。

6. 体重減少:持続的な病状の進行により、体重が減少することがあります。

 

性ホルモン産生腫瘍

1. 脱毛:特にエストロゲン過剰分泌による対称性の脱毛が見られます。

2. 皮膚の色素沈着:皮膚が黒ずんだり、厚くなることがあります。

3. 乳腺の腫れ:雌犬では乳腺の腫れや乳頭からの分泌物が見られることがあります。

4. 行動の変化:雄犬では、攻撃性の増加や性行動の変化が見られることがあります。

 

副腎髄質腫瘍(褐色細胞腫)

1. 高血圧血圧が上昇し、関連する症状が現れます。

2. 心拍数の増加:心拍数が上がり、不整脈が発生することがあります。

3. 震えや不安:犬や猫が震えたり、不安定な行動を示すことがあります。

 

診断方法

1. 身体検査:犬や猫の全体的な健康状態を評価し、特定の症状を確認します。

2. 血液検査:ホルモンを測定し、コルチゾールやアドレナリンなどの異常値を確認します。

3. 画像診断:X線、超音波、CTスキャン、MRIなどを使用して、副腎のサイズや形状を確認します。これにより、腫瘍の存在や大きさを評価できます。

4. 尿検査:尿中の特定のホルモンや代謝産物を測定し、副腎機能を評価します。

5. ホルモン刺激試験:ACTH刺激試験やデキサメタゾン抑制試験など、特定のホルモン反応を確認するテストを行います。

 

治療法

1. 外科的切除:腫瘍が局所に限られている場合、手術で腫瘍を完全に切除することが最も効果的です。

2. 薬物療法:クッシング症候群の場合、ホルモンの過剰分泌を抑える薬物(トリロスタン、ミトタンなど)を使用します。また、高血圧を管理するための薬も使用されることがあります。

3. 放射線療法:腫瘍が切除不可能な場合や、術後の再発リスクが高い場合に放射線療法を行うことがあります。

4. 化学療法:悪性腫瘍の場合、化学療法を併用することがあります。これにより、腫瘍の成長を抑制し、転移のリスクを減少させます。

 

予後と再発リスク

副腎腫瘍の予後は、腫瘍の種類や進行状況、治療の成功率によって異なります。

良性の腫瘍であれば、手術によって完全に治癒することが多いですが、悪性の腫瘍の場合は再発や転移のリスクが高くなります。

定期的なフォローアップと早期発見が重要です。

 

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