2024/05/25
こんにちは!
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は犬猫のぶどう膜炎についてご紹介します。
1. はじめに
ぶどう膜炎は、犬や猫に多く見られる目の病気の一つです。眼球の内側にあるぶどう膜に炎症が起こることで発症します。
2. ぶどう膜とは?
ぶどう膜とは、眼球の中で虹彩、毛様体、脈絡膜の三つの部分からなる構造です。この部分は、眼球への血液供給や栄養供給、そして視覚機能の維持に重要な役割を果たしています。ぶどう膜に炎症が起こると、視力低下や目の痛みなどの症状が現れます。
3. 症状
ぶどう膜炎の症状はさまざまで、以下のようなものが挙げられます。
🐶犬の場合
– 目の充血
– 目の痛み
– 目やに
– まぶしさを感じる(光に対する過敏症)
– 目を閉じる
– 視力低下
🐱猫の場合
– 目の充血
– 涙の増加
– まぶしさを感じる(光に対する過敏症)
– 視力低下
– 行動の変化(例えば暗い場所に隠れる)
4. 原因
ぶどう膜炎の原因は多岐にわたりますが、大きく分けて以下のようなものがあります。
◎感染症
細菌、ウイルス、真菌、寄生虫などが原因で感染し、ぶどう膜炎を引き起こすことがあります。特に猫では、猫白血病ウイルスや猫免疫不全ウイルスが関連することがあります。
◎免疫関連
犬や猫の免疫系が自分のぶどう膜を攻撃してしまう自己免疫性の疾患が原因となる場合があります。
◎外傷
外部からの物理的なダメージ(例えばケガや手術)が原因で炎症が発生することがあります。
◎その他
糖尿病や高血圧などの全身性疾患がぶどう膜炎の原因となることもあります。
5. 診断方法
ぶどう膜炎の診断には、以下のような検査が必要です。
◎眼科検査
眼科専門の検査が行われ、以下のような検査が実施されることがあります。
– 眼底検査:眼底鏡を用いて、眼球内部の状態を観察します。
– スリットランプ検査:眼球の表面と内部の構造を拡大して観察します。
– 眼圧測定:ぶどう膜炎が原因で眼圧が変化しているかどうかを確認します。
◎血液検査
血液検査を行うことで、感染症や全身性疾患の有無を確認します。特に猫では、ウイルス感染の有無を調べるために特定の検査が行われることがあります。
6. 治療方法
ぶどう膜炎の治療は、原因に応じて異なりますが、以下のような方法があります。
◎薬物療法
– 抗炎症薬:ステロイドや非ステロイド系抗炎症薬を使用して炎症を抑えます。
– 抗生物質:細菌感染が原因の場合には抗生物質を使用します。
– 免疫抑制薬:自己免疫性の疾患が原因の場合には、免疫系を抑制する薬が使用されます。
◎外科的治療
外傷が原因の場合や、薬物療法で効果が見られない場合には、外科的な手術が必要になることがあります。
◎ 全身疾患の治療
ぶどう膜炎が糖尿病や高血圧などの全身性疾患に関連している場合には、それらの疾患の治療も並行して行う必要があります。
7. 予防方法
ぶどう膜炎を予防するためには、以下のような対策が有効です。
◎定期検診
定期的に獣医師による健康チェックを受けることで、早期に問題を発見し、適切な対策を講じることができます。
◎ 予防接種
猫の場合、特に猫白血病ウイルス(FeLV)や猫免疫不全ウイルス(FIV)の予防接種が重要です。
◎生活環境の管理
外部からのケガを防ぐために、ペットの生活環境を整えることが大切です。また、適切な栄養と運動を提供し、全身の健康を維持することも重要です。
8. まとめ
ぶどう膜炎は犬や猫にとって深刻な眼の病気であり、適切な診断と治療が必要です。早期に発見し、適切な治療を受けることで、視力の低下を防ぎ、犬猫の生活の質を維持することができます。犬猫の目に異常を感じたら、早めに動物病院に相談しましょう。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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