2024/04/26
こんにちは!
世田谷区等々力、けいこくの森動物病院です。
わんちゃんたちが歳をとると、目が白く濁って見えるようになることがあるかと思います。そんな様子を見ると「白内障かしら?」「目が見えなくなってしまうのでは?」と不安に思われるご家族もよくいらっしゃると思いますが、眼が白っぽくなったからといってそれらが全て白内障とは限りません。「水晶体核硬化症」という加齢現象であることも多いのです。今回は、そんな「水晶体核硬化症」についてご紹介していきます。
○水晶体核硬化症とは?
水晶体は、血管の存在しない透明な構造物であり、レンズとして光を集め画像を網膜に届ける役割があります。水晶体を構成する線維は一生涯に渡って成長していきますが、水晶体そのものの大きさはほとんど変わらないため歳をとるにつれて水晶体の中心部分(水晶体核)の密度が高まり固くなっていきます。これが「水晶体核硬化症」です。これは犬でよく見られますが、猫では犬ほどには目立ちません。水晶体線維の密度が高まった中心部分は、青みがかった白色に見えるためよく「白内障」と間違われます。「白内障」は線維が変性して水晶体が白濁しますが、「水晶体核硬化症」は光の拡散により白色に見えるだけであり視覚の障害は起きません。つまり、治療の対象ではないということです。
○診断
診断には検査が必要です。細い光のランプの通過性を確認する検査や、水晶体の核周囲との境界を観察することで診断します。白内障を同時に起こしていることもありますので、よく区別する必要があります。
○治療
前述したように、水晶体核硬化症では視覚が障害されることはないため、それだけであれば治療の必要はありません。ただし、白内障を併発している場合にはそちらの治療が必要になるため注意が必要です。
○まとめ
わんちゃんの眼が白くなったからといって、必ずしも全てにおいて治療が必要なわけではありません。水晶体核硬化症は加齢現象であり、誰もがこの症状を起こしうるものです。この症状自体は目が見えなくなる病気ではありませんが、白内障のように本当の眼の病気が隠れていることもありますので気になったら一度動物病院でのご相談をお勧めいたします。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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