2024/03/26
こんにちは!
世田谷区等々力のけいこくの森動物病院です。
今回は、猫の動脈血栓塞栓症(以下、ATE)と呼ばれる病気について紹介します。ATEは、猫の健康にとって命に関わる問題であり、飼い主の方々が正しい知識を持ち、早期に対処することが重要です。それでは、ATEについて詳しく見ていきましょう。
ATEとは?
ATEは名前のとおり、猫の動脈に血栓ができ、その血栓が血管を塞いでしまう病気です。一般的には、猫の後肢の動脈で血栓がつまり、それが足や先端の働きを制限することがあります。この状況は、猫の急性の痛みや麻痺を引き起こし、しばしば深刻な症状となります。
ATEの症状は?
ATEの典型的な症状は、突然の後肢の麻痺や動けない状態です。猫は痛みを感じており、しばしば声を出したり、不安を示したりします。また、触れられることに対する過敏な反応が見られることがあります。他の一般的な症状としては、急激な呼吸困難、舌を出しての開口呼吸、心拍数の増加などが挙げられます。
ATEの原因は?
ATEの主な原因は、猫の心臓内でできた血栓が心臓から放出されることです。これは通常、心臓の機能に問題がある場合に起こります。猫の心臓病、特に肥大型心筋症(HCM)などの状態が、ATEのリスクを増加させると考えられています。また、高血圧や甲状腺機能亢進症などの他の疾患もATEの発生リスクを高める可能性があります。
ATEの診断と治療は?
ATEの診断は、症状の問診や身体検査にから始まります。レントゲン検査、超音波検査、血液検査などの検査を行うこともあります。血栓が動脈を塞いでいることが確認されれば、すぐに治療を開始します。治療は、血栓を溶かすための薬や、新たな血栓の生成を妨げる薬、痛みや炎症を軽減するための薬の投与が含まれます。
ATEの予防策は?
ATEの予防には、猫の健康を定期的に診察し、潜在的な心臓や血管の問題を早期に発見することが重要です。定期的な健康チェックや、適切な栄養、適度な運動、ストレスの軽減などが、健康な生活をサポートすることにつながります。また、心臓疾患や高血圧や甲状腺機能亢進症などのリスク因子がある場合は、獣医師の指示に従って適切な管理を行うことも大切です。
まとめ
猫の動脈血栓塞栓症(ATE)は、突然の後肢の麻痺や動けない状態や呼吸困難を引き起こす重篤な病気です。早期の診断と治療が重要であり、定期的な健康チェックやリスク因子の管理が予防に役立ちます。飼い主の皆さんは、猫の健康について常に注意深く見守り、必要な場合は早めに病院に相談するよう心がけましょう。ご質問やご相談があれば、いつでもお気軽にご連絡ください。
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