けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

TEL:03-3704-1014

〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

猫に多い「特発性膀胱炎」ってどんな病気?〜原因・症状・治療法をわかりやすく解説〜

  • HOME
  • ブログ
  • 病気について
  • 猫に多い「特発性膀胱炎」ってどんな病気?〜原因・症状・治療法をわかりやすく解説〜

こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回は、猫ちゃんによくみられる泌尿器のトラブル、「特発性膀胱炎」についてご紹介します。

「トイレに何度も行くけど、なかなか出ない…」

「おしっこの量が少ない気がする」

そんな様子が見られたら、もしかしたら膀胱に問題が起きているかもしれません。

この記事では、猫の特発性膀胱炎について、できるだけわかりやすくお伝えします!

 

 特発性膀胱炎とは?

「特発性膀胱炎」とは、原因がはっきり特定できない膀胱の炎症のことを指します。

医学用語で「特発性」とは、「特別な原因がわからない」ことを意味します。

つまり、細菌感染や結石、腫瘍など、明確な原因が見つからないにもかかわらず、膀胱に炎症を起こしている状態が「特発性膀胱炎」です。

特に、若い成猫(1〜10歳くらい)に多く、オス・メスどちらでも発症します。

再発を繰り返すこともあり、慢性的な管理が必要になることも少なくありません。

 

 特発性膀胱炎の原因は?

はっきりとした原因は解明されていませんが、現在考えられている要因には以下のようなものがあります。

  • ストレス(環境の変化、多頭飼い、新しい家族など)
  • 神経系の異常(膀胱の痛みを過敏に感じる)
  • 膀胱粘膜のバリア機能低下
  • 生活習慣(水分摂取量の少なさ、運動不足)

特に猫は環境の変化に敏感な動物です。

引っ越し、模様替え、新しいペットの導入、家族構成の変化など、ちょっとしたことが大きなストレスになり、それが膀胱炎の引き金になることがあるのです。

 

どんな症状が出るの?

特発性膀胱炎では、以下のような症状が見られます。

  • 頻尿(何度もトイレに行く)
  • 排尿時の痛み(おしっこをする時に鳴く、怒る)
  • 血尿(ピンク色や赤いおしっこ)
  • 排尿困難(尿が出にくい、少量しか出ない)
  • トイレ以外での排尿(粗相)
  • 元気消失・食欲低下

特にオス猫の場合、尿道が細く長いため、膀胱炎が進行すると尿道が詰まりやすく、命に関わる緊急事態(尿閉)を引き起こすこともあります。

排尿が全くできていない様子があれば、すぐに動物病院へ連れてきてください。

 

診断方法は?

特発性膀胱炎は「除外診断」と呼ばれる方法で診断します。

つまり、他に膀胱炎を起こす明らかな原因(結石・細菌感染・腫瘍など)がないことを確認した上で、特発性と診断します。

具体的には以下のような検査を行います。

  • 尿検査(尿比重、尿pH、血尿、細菌の有無など)
  • 腹部超音波検査(膀胱内の異常、結石や腫瘍の有無)
  • レントゲン検査(結石や尿道閉塞の有無)
  • 血液検査(腎機能や全身状態の確認)

これらの検査を総合的に評価し、明確な原因が見つからなかった場合に「特発性膀胱炎」と診断されます。

 

治療方法は?

特発性膀胱炎の治療は、症状を和らげ、再発を防ぐことが中心になります。

主な治療法は以下の通りです。

1. 痛みのコントロール

  • 消炎鎮痛薬(痛みや炎症を抑える)
  • 必要に応じて鎮静薬

膀胱の痛みを取り除くことが、猫ちゃんのストレス軽減にもつながります。

2. 水分摂取の促進

  • ウェットフードへの切り替え
  • 複数の水飲み場の設置
  • 流水型給水器の使用

膀胱内の尿を薄めることで、膀胱への刺激を減らし、炎症の再発防止に役立ちます。

3. 環境の改善

  • 安心して過ごせるスペースの確保
  • ストレスの原因(騒音・他の動物・引っ越しなど)を可能な限り取り除く
  • トイレを清潔に保ち、頭数+1個以上設置する

猫は非常に繊細な生き物。生活環境の小さな配慮が大きな違いを生みます。

4. 食事療法

  • 泌尿器サポート用療法食の利用

慢性管理が必要なケースでは、専用フードが役立つことがあります。

 

再発を防ぐためにできること

特発性膀胱炎は、一度症状が落ち着いても、再発を繰り返すことが珍しくありません。

再発を防ぐためには、日常生活で以下のポイントに気をつけることが大切です。

  • 十分な水分摂取を意識する
  • トイレをいつも清潔に保つ
  • 環境の変化をできるだけ緩やかにする
  • ストレスを感じさせない生活リズムを整える
  • 定期的な健康診断を受ける

「このくらい大丈夫かな?」と思うような小さな変化でも、猫ちゃんにとっては大きなストレス源になることがあります。

愛猫の行動やトイレの様子を日頃からよく観察することが、病気の早期発見にもつながります。

 

まとめ

猫の特発性膀胱炎は、ストレスや環境因子が大きく関与していると考えられる泌尿器のトラブルです。

適切な治療と生活環境の工夫によって、多くの猫ちゃんが再発を防ぎ、快適な生活を送ることができます。

「最近、トイレに行く回数が多いかも」

「おしっこの色が気になる」

そんな変化に気づいたら、早めの受診をおすすめします!

けいこくの森動物病院では、猫ちゃん一頭一頭に合わせた治療・ケアプランをご提案しています。

どんな小さなことでも、お気軽にご相談くださいね。

 

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。


。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。

けいこくの森動物病院  世田谷犬猫歯科

〒158-0082

東京都世田谷区等々力1-34-18

シュロス等々力1F

TEL:03-3704-1014

。・゚・。。・゚・。。・゚・。。・゚・。・゚・。