2025/03/17
こんにちは！
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳
今回は【ブドウ中毒】という病気についてです。
犬や猫はブドウやレーズンを食べると急性腎不全を起こす危険があるため、絶対に与えてはいけません。
ただし、なぜブドウが有害なのか、どの成分が毒なのかはまだ完全には解明されていません。
ごく少量でも重篤な症状を引き起こすことがあります。
ブドウ中毒の原因と危険性
ブドウやレーズンのどの成分が有害なのかは、現在のところ不明ですが、以下の説が考えられています。
- ポリフェノールの一種が腎臓に悪影響を与える説
- ブドウの表面に付着している農薬やカビが影響する説
- 犬猫が代謝できない特定の物質が含まれている説
ただし、無農薬のブドウやレーズンでも中毒が発生しているため、農薬やカビだけが原因ではないことが分かっています。
また、個体差によって、中毒症状が出るかどうかが変わるという点も特徴的です。
➡ 「うちの犬は食べても大丈夫だった」という事例があっても、別の犬には致命的な影響を与えることがあります。
どれくらい食べたら危険？
個体差が大きく、これより少量でも危険な場合があるため、一口でも与えないようにしましょう。
また、レーズンの方がブドウよりも毒性が高い（乾燥しているため成分が濃縮されている）ため、特に注意が必要です。
ブドウ中毒の症状と進行
犬や猫がブドウやレーズンを食べると、摂取後2～6時間以内に最初の症状が現れ、その後、腎不全へと進行します。
【初期症状（食後数時間～1日）】
- 嘔吐（最も多い症状）
- 下痢
- 食欲低下
- 元気がなくなる、ぐったりする
- 腹痛（触られるのを嫌がる）
➡ この段階で治療すれば、重症化を防げる可能性があります。
【中期症状（12～24時間以内）】
- 水をたくさん飲む（多飲）
- おしっこの量が増える（多尿）
- 脱水症状
➡ 腎臓がダメージを受け始める段階。すぐに治療を開始しないと危険。
【重症化（24～72時間以降）】
- 尿が出なくなる（無尿）
- 腎不全の進行により意識がもうろうとする
- 最悪の場合、死に至る
➡ この段階では手遅れになることが多いので、できるだけ早く治療を開始することが重要。
ブドウを食べてしまった時の対処法
① できるだけ早く動物病院へ！
症状が出ていなくてもすぐに動物病院に連絡し、指示を仰ぎましょう。
② 吐かせる処置をする（食後2時間以内が理想）
動物病院では、以下の処置が行われることが多いです。
- 催吐処置（薬を使って吐かせる）
- 活性炭を投与（体内での吸収を防ぐ）
- 点滴（腎臓を保護するための輸液治療）
➡ 早期に処置すれば、中毒症状を防げる可能性が高いです。
ブドウ中毒の予防策
✅ 家庭内での対策
- ブドウやレーズンを犬猫の手の届かない場所に保管する
- レーズン入りのお菓子やパン（レーズンパン、パウンドケーキなど）にも注意
- 家族や子どもにも「犬猫にブドウは危険」と伝える
✅ 外出先での注意点
- 落ちているブドウやレーズンを食べないように気をつける
- 他の人からおやつをもらう時にブドウが入っていないか確認する
まとめ
✅ 犬・猫にブドウやレーズンは絶対NG！
✅ 少量でも中毒のリスクあり！
✅ 食べたらすぐに動物病院へ！
✅ 症状が出ていなくても、油断せずに早めの対応を！
➡ 最も大切なのは、未然に防ぐこと。愛犬・愛猫の健康を守るために、絶対にブドウやレーズンを与えないようにしましょう！
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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