2025/03/02
こんにちは!
世田谷区等々力にありますけいこくの森動物病院です🌳
今回は、心臓病の1つである拡張型心筋症について説明します。
拡張型心筋症とは?
犬の拡張型心筋症(DCM:Dilated Cardiomyopathy)は、心臓の筋肉の動きが弱くなり、血液をうまく送り出せなくなる病気です。
特に大型犬に多く見られ、進行すると命に関わることもあります。
心臓が拡張することで血液を送り出す力が弱くなり、全身に酸素が行き渡らなくなるため、疲れやすさや呼吸困難などの症状が現れます。
症状
症状としては、初期には目立った症状がないことが多いですが、進行すると疲れやすい、運動を嫌がる、呼吸が速くなる・浅くなる、咳が増える(特に寝ているとき)、失神することがあるなどの兆候が見られます。
末期になると、腹水が溜まる、お腹が膨れる、肺水腫による呼吸困難、最悪の場合、突然死することもあります。
原因
原因としては、遺伝的要因が大きく、特定の犬種(ドーベルマン・グレートデーン・ボクサーなど)で発症しやすいとされています。また、タウリンやカルニチンの欠乏、ウイルス感染、免疫異常、加齢なども関係している可能性があります。
診断
身体検査
聴診での心雑音や不整脈の確認をします。
レントゲン検査
レントゲン検査で心臓の拡張の評価をします。
心エコー図検査
心臓の収縮力や筋肉の厚さ・血流を評価することが重要です。
心電図検査
心電図検査で不整脈の有無をチェックします。
血液検査
血液検査で心臓の負担を示すBNPやタウリン値を測定します。
治療
治療としては、内科療法が中心となります。
強心薬(ピモベンダン)
心臓の収縮力を改善します。
血管拡張薬(ACE阻害薬など)
血圧を下げて心臓の負担を軽減します。
利尿剤(フロセミドなど)
余分な水分を排出します。
抗不整脈薬(アミオダロンなど)
不整脈を防ぎます。
まとめ
拡張型心筋症は進行性の病気であり、完治は難しいものの、早期発見・適切な治療によって進行を遅らせることができます。
「最近、うちの子が疲れやすい…」と思ったら、早めに動物病院で検査を受けましょう。
当院では心臓の検査を積極的に行っていますので、お気軽にご相談ください。
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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