けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

けいこくの森動物病院

急な多飲多尿や体重増加、左右対称性の脱毛が…もしかしてクッシング症候群かも?

こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。🌳

今回はわんちゃんやねこちゃんで多飲多尿や左右対称性の脱毛、お腹が膨れ上がるなどの症状がみられるクッシング症候群(副腎皮質機能亢進症)についてご紹介します!

クッシング症候群とは…体内でコルチゾールというホルモンが過剰に分泌される状態のこと。特に犬で多く見られます。

 

症状

 

  • 多飲多尿:水を異常に多く飲み、頻繁にトイレに行くようになります。
  • 食欲増加:食欲が異常に増加し、過剰に食べたがることがあります。
  • 体重増加:脂肪が腹部に蓄積し、体重が増えることが一般的です。
  • 毛の薄さや脱毛:毛が薄くなったり、部分的に脱毛したりすることがあります。
  • 皮膚の変化:皮膚が薄く、弱くなり、簡単に傷ついたり、感染を引き起こすことがあります。
  • 筋肉量の減少:筋肉が痩せていくことがあります。
  • 元気がなくなる:活動量が減り、疲れやすくなることがあります。
  • 腹部の膨満:腹部が膨れ上がることがあり、特に「ポンポン腹」のような外見になります。

 

 

原因

1.下垂体型

犬や猫で最も一般的なタイプです。このタイプは、下垂体(脳の一部)にある腫瘍が原因で起こります。腫瘍が下垂体の前葉にでき、過剰な量のアドレノコルチコトロピン(ACTH)を分泌し、それが副腎を刺激してコルチゾールの過剰分泌を引き起こします。
このタイプはほとんど良性の腫瘍によるもので、特に犬で頻繁に見られます

2.副腎型

このタイプは、副腎(腎臓の近くに位置する臓器)に腫瘍ができ、直接的にコルチゾールを過剰に分泌することが原因です。副腎型は下垂体型に比べて少なく、腫瘍が悪性であることもあります。
腫瘍が片方または両方の副腎に発生することで、コルチゾールの分泌が異常になります。

3.薬物による副作用

これは、コルチコステロイド(例えば、プレドニゾロン)などの薬物を長期間使用したことによって引き起こされるクッシング症候群です。薬物が体内でコルチゾールに似た作用を持つため、長期使用により副腎が萎縮し、体がコルチゾールを過剰に分泌するようになります。
この場合、薬物の投与を中止することで症状が改善することがありますが、獣医師の指導に従って慎重に行う必要があります。

診断方法

  • 血液検査コルチゾールの分泌状態を確認します。
  • 尿検査:コルチゾールの排泄量を調べるため、尿中のコルチゾールとクレアチニンの比率を測定します。
  • ACTH刺激テスト:ACTHを注射し、その後のコルチゾールの反応を測定します。
  • 内分泌検査:下垂体や副腎に異常がないか、さらに詳細な検査を行うことがあります。
  • 超音波検査などの画像検査副腎の腫瘍を確認するための画像診断が行われることもあります。

 

予防法

1.薬物の使用に注意

クッシング症候群の一因である薬物による副作用(特にコルチコステロイドの長期使用)を予防するためには、

  • コルチコステロイドの使用を最小限に抑える:必要に応じて使用する際は、獣医師の指導を守り、長期使用は避けるようにします。副作用が現れた場合は、薬の使用を中止するか、減薬することを検討します。
  • 定期的な健康チェック:コルチコステロイドを使用している場合は、定期的に健康診断を行い、副作用の兆候がないか確認します。

2.肥満を防ぐ

肥満はクッシング症候群を引き起こす原因ではありませんが、肥満が犬や猫の健康リスクを高めることがあるため、予防には適切な体重管理が重要です。過剰な体重増加を防ぎ、健康的な食事と運動を維持することで、クッシング症候群のリスクを間接的に減らすことができます。

3.早期の症状認識と診断

クッシング症候群は進行性の疾患であるため、早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。症状が現れた場合(多飲多尿食欲増加体重増加毛の変化など)、早期に獣医師に相談し、適切な検査を受けることで、症状の悪化を防ぐことができます。

4.遺伝的要因

クッシング症候群は一部の犬種に遺伝的に発症しやすい傾向があるため、特に遺伝的リスクが高い犬種(例:ダックスフンドボクサープードルシーズーなど)では、注意が必要です。遺伝的にリスクのある犬種では、定期的な健康診断を受けることが予防の一環となります。

5.予防的健康管理

  • ストレスの管理過度なストレスが健康に悪影響を与えることがあり、クッシング症候群のようなホルモンのバランスの乱れを引き起こす可能性があります。安定した環境を提供し、ストレスを最小限に抑えることが予防に繋がります。

 

クッシング症候群を完全に予防する方法はありませんが、薬物の長期使用に注意を払い、定期的な健康診断を行うことが重要です。特にコルチコステロイド薬を使用する場合は、獣医師の指導のもと、最小限の使用を心がけることが大切です。

クッシング症候群は、早期発見と適切な治療で症状をコントロールすることが可能ですので、症状に気づいた場合は早めにご相談ください!

東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。


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