2024/09/20
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。
今回はわんちゃんねこちゃんによく起こる下痢や便秘などから考えられる、大腸が長期間にわたり炎症を起こす病気の慢性大腸炎についてご紹介します。
症状
- 下痢 慢性大腸炎では、しばしば下痢が長期間続きます。便は水っぽく、時には粘液が混じることもあります。
- 血便 大腸の炎症が進行すると、便に血が混じることがあります。これは粘膜が損傷して出血していることを示しています。
- 排便の頻度が増加 頻繁に便意を感じるため、トイレに行く回数が増えることがあります。ただし、実際に排便される量は少ないこともあります。
- 便秘と下痢の繰り返し 一部の犬猫では、便秘と下痢が交互に繰り返されることがあります。これは腸が正常に機能していない証拠であり、慢性の炎症によるものです。
- 体重減少 慢性大腸炎により、腸が栄養を十分に吸収できなくなるため、体重が減少することがあります。特に食欲があるにもかかわらず体重が減少する場合、消化器系の問題が疑われます。
診断
- 便検査 まずは便の状態を確認するために、便検査が行います。便に含まれる細菌や寄生虫、血液の有無を調べ、感染症や他の病気との区別をつけます。
- 血液検査 血液検査により、炎症の度合いや腸内の問題を間接的に確認することができます。また、慢性的な炎症がある場合、特定の炎症マーカーが上昇することがあります。
- 内視鏡検査 大腸内視鏡検査では、腸内の状態を直接確認することができます。腸内の粘膜に炎症や潰瘍があるかをチェックし、必要に応じて生検(組織を採取して検査)を行います。
- 食事試験 食物アレルギーや過敏症が疑われる場合、特定の食事を与え、症状が改善するかを確認する食事試験が行われることがあります。
治療法
- 食事療法 食事療法は慢性大腸炎の治療において非常に重要です。低アレルゲンの食事や、消化に優しいフードを与えることで、腸の負担を軽減し、炎症を抑えることが期待されます。食事の変更はゆっくりと行い、獣医師の指導のもとで進めることが大切です。
- 薬物療法 炎症を抑えるために、抗炎症薬や免疫抑制剤が使用されることがあります。また、細菌感染が原因である場合には、抗生物質が処方されることもあります。下痢がひどい場合は、腸の動きを調整する薬が投与されることもあります。
- プロバイオティクス 腸内環境を整えるために、プロバイオティクス(善玉菌)がサプリメントとして処方されることがあります。これにより腸内フローラのバランスを整え、炎症を軽減する効果が期待されます。
- ストレス管理 犬や猫にとってストレスは、慢性大腸炎を悪化させる要因の一つです。そのため、できるだけ環境を安定させ、ストレスを軽減することが治療の一環となります。特に猫の場合、静かで安心できる場所を用意することが重要です。
予防法
- バランスの取れた食事 犬猫に適したバランスの良い食事を与えることは、消化器系の健康を維持するために重要です。低アレルゲンの食事や、必要に応じて消化しやすい食事を選びましょう。
- 定期的な健康診断 定期的な健康診断を受けることで、早期に問題を発見し、適切な治療を受けることが可能です。特に消化器系の問題を抱えている場合は、定期的に健診を受けることがおすすめです。
- ストレスの軽減 感じるストレスをできるだけ軽減することも、慢性大腸炎の予防に役立ちます。生活環境を整え、ストレス要因を最小限に抑えることが必要です。
わんちゃんやねこちゃんの慢性大腸炎は、様々な要因が関与する病気ですが、早期の発見と適切な治療により生活の質を大きく改善できます。下痢や血便などの症状が見られた場合は、お気軽に病院までご相談ください!
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