2022/07/26
こんにちは
今回は歯周病に関するお話です。
当院では歯科治療に力を入れており、日頃から歯周病に関するご相談も数多くいただいております。
ところで、そもそも「歯周病」とはなんでしょうか?
歯垢・歯石がつく、それだけでは歯周病とは呼びません。
歯垢・歯石中には細菌が存在します。これらの細菌に由来する物質を、動物の体は異物と認識して反応し炎症が起きます。初期の段階では歯が接する歯肉の炎症、つまり「歯肉炎」が生じます。さらに炎症が進むと、組織の破壊に関係する多くの酵素が産生され、歯肉・歯根膜・歯槽骨と呼ばれる歯を支える周囲の組織が壊されていきます。この段階を「歯周炎」と呼びます。
そして「歯肉炎」と「歯周炎」を合わせて「歯周病」と呼びます。
診察で私達獣医師が見ているのは歯垢・歯石の有無だけでなく炎症の有無ということになります。歯周病は早期に治療すれば多くの歯を残すことができますので、定期的な健診をお勧めします
獣医師 中森