2025/02/28
こんにちは!
世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。
今日ご紹介するのは「猫の好酸球性肉芽腫(こうさんきゅうせいにくがしゅ)」についてです。
猫の好酸球性肉芽腫(こうさんきゅうせいにくがしゅ)とは?
猫の皮膚や口の中にできる炎症性の病気で、免疫の異常やアレルギー反応によって発生します。
猫の白血球の一種である「好酸球(こうさんきゅう)」が過剰に反応し、炎症やしこりを引き起こします。
「好酸球性肉芽腫症候群(EGC)」とも呼ばれ、以下の3つのタイプに分かれます。
① 好酸球性潰瘍(こうさんきゅうせいかいよう)
特徴:上唇(特に真ん中)にできるくぼみやただれ
見た目:赤茶色で少しへこんでいる
痛み:少ないが、大きくなることがある
できやすい場所:上唇、まれに舌や口の中
② 好酸球性プラーク
特徴:赤く盛り上がったしこり(非常にかゆい)
見た目:湿っていて少し膨らんでいる
痛み:かゆみが強く、猫が舐めたり掻いたりして悪化する
できやすい場所:お腹、太ももの内側、首など
③ 好酸球性肉芽腫
特徴:硬くて腫れたしこり(痛みは少ない)
見た目:黄色っぽいまたはピンク色のしこり
痛み:少ないが、大きくなることがある
できやすい場所:
・口の中(舌・口蓋) → 食べづらくなる
・下あごや唇 → 腫れが目立つ
・足(特に後ろ足の太もも) → 細長く腫れる
なぜ起こるの?(原因)
・アレルギー反応
・ノミアレルギー(ノミに刺されたことが原因で発症)
・食物アレルギー(特定の食べ物が原因)
・環境アレルギー(ハウスダスト、花粉など)
・免疫の異常(体の防御システムが異常に反応してしまう)
・遺伝的な要因
特定の猫種(ペルシャやシャムなど)で発症しやすいとも言われている
どうやって治療するの?
・アレルギーの原因を取り除く
・ノミ対策(ノミ駆除薬を使用)
・食事療法(アレルギーの原因となる食材を避ける)
・生活環境の改善(ダニやハウスダストを減らす)
・薬で炎症を抑える
⋄ステロイド(炎症を抑える)
⋄免疫抑制剤(症状が強い場合に使用)
⋄抗生物質(二次感染を防ぐ)
・症状がひどい場合は外科的処置も
しこりが大きくなりすぎた場合、切除手術を行うこともある
この病気は治るの?
完治することもありますが、慢性化しやすい病気です。
定期的に症状をチェックし、早めに治療することで悪化を防ぐことが大切です。
まとめ
✅ 猫の皮膚や口にしこりや腫れができたら要注意!
✅ 原因はアレルギーや免疫の異常が多い
✅ 治療はアレルギー対策+薬で炎症を抑えるのが基本
✅ 早めの対応で症状をコントロールできる!
愛猫が気にしている様子があれば、早めに獣医師に相談しましょう!
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けいこくの森動物病院 世田谷犬猫歯科
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