けいこくの森動物病院
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〒158-0082 東京都世田谷区等々力1-34-18

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犬猫の門脈シャントとは?

こんにちは!

世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です🌳

今回は犬猫の門脈シャントについてご紹介します。

 

門脈シャントとは?

門脈シャントは、肝臓に血液が流れず、正常な血流経路が乱れる病気です。

肝臓は消化吸収した栄養素や有害物質を処理する重要な役割を持っていますが、門脈シャントがあると、肝臓での処理が十分に行われません。その結果、有害物質が体内に回り、さまざまな症状が現れることがあります。

 

門脈シャントの原因

門脈シャントは、主に2つのタイプに分かれます。

  1. 先天性(出生時からのもの): 先天性の門脈シャントは、犬や猫が生まれつき持っている血管異常です。これは、肝臓に血液が流れるべき正常な経路がうまく形成されていないことから発生します。特に、小型犬種や特定の猫種に多く見られる病気です。

  2. 後天性(後から発症するもの): 後天性の門脈シャントは、肝臓や血管に異常が生じて発症するものです。例えば、肝臓の病気や外傷が原因となり、血流が乱れることがあります。こちらは比較的まれに見られるケースです。

症状

門脈シャントの症状は、動物によって異なりますが、一般的には次のようなものがあります

  • 食欲不振や嘔吐:ペットが食事を摂るのを嫌がったり、吐いたりすることがよくあります。
  • 神経症状:頭をふらつかせたり、歩行が不安定になったりすることがあります。これは、有害物質が脳に達してしまうためです。
  • 発育不良:特に子犬や子猫で見られることが多く、成長が遅れたり、体重が増えないことがあります。
  • 元気がない、無気力:普段は活発なペットが急に元気をなくし、動きが鈍くなることがあります。

これらの症状は、進行するとさらに深刻になり、最終的には生命の危険にもつながることがあります。

 

診断方法

門脈シャントの診断には、獣医師による詳細な検査が必要です。主な検査方法としては、以下のものがあります。

  • 血液検査:血液中の有害物質やアンモニアのレベルを測定し、肝臓の機能をチェックします。
  • 超音波検査:肝臓や血管の異常を確認するために、超音波での画像診断が行われます。
  • 造影検査やCT/MRI:血管の詳細な状態を把握するために、造影剤を使った検査や、CTスキャン、MRIが行われることもあります。

これらの検査を通じて、門脈シャントの有無を確定し、どのような治療が必要かを判断します。

 

治療方法

門脈シャントの治療には、主に以下の方法があります。

  1. 手術による治療最も効果的な治療法は、異常な血管を手術で閉じることです。これにより、正常な血流が肝臓に届くようになります。手術が成功すれば、多くの場合、ペットは健康を取り戻します。しかし、手術にはリスクもあるため、獣医師とよく相談することが重要です。

  2. 薬物療法 :手術が難しい場合や、手術後のサポートとして薬物療法が用いられることがあります。薬物によって、血液中の有害物質の濃度を下げることができますが、根本的な治療にはなりません。

  3. 食事療法 :ペットの食事も大切な治療の一環です。肝臓に負担をかけない特別な食事を与えることで、症状の悪化を防ぐことができます。低たんぱく質で消化の良いフードが推奨されることが多いです。

飼い主の方へのアドバイス

門脈シャントは早期に発見し、適切な治療を受けることで予後が良くなる病気です。普段からペットの健康状態をよく観察し、少しでも異常を感じたらすぐに相談しましょう。

また、手術後も定期的な診察や検査を受けることで、再発を防ぐことができます。

ペットの健康を守るためには、早期の診断と適切な治療がカギとなります。

もし、ペットが元気をなくしている、食欲がない、発育が遅れているといった症状があれば、早めに動物病院を訪れることをおすすめします。

 

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