けいこくの森動物病院
TEL 03-3704-1014

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わんちゃんの予防:狂犬病について

こんにちは!

けいこくの森動物病院です。今回は狂犬病についてお話したいと思います。

狂犬病は、動物からヒトにまで感染する可能性があるウイルス性の疾患で、特に犬においては予防が不可欠な病気です。この病気は非常に危険で、発症するとほぼ確実に命に関わるため、予防接種が最も重要な対策となります。この記事では、狂犬病の概要、感染経路、症状、予防方法について詳しく解説します。

1. 狂犬病とは?―病気の概要と特徴

狂犬病は、狂犬病ウイルスが引き起こす神経系の疾患です。ウイルスは動物やヒトの中枢神経系、特に脳や脊髄に感染し、発症すると神経症状が現れます。狂犬病は発症後に治療法がなく、致死率がほぼ100%に達するため、感染拡大を防ぐための予防が極めて重要です。

  • 発症後の致死率:狂犬病は治療法がなく、発症するとほぼ必ず死亡します。そのため、発症する前に予防接種を行うことが最も重要です。
  • 潜伏期間:潜伏期間は数週間から数か月に及ぶことがあり、感染後すぐには症状が現れません。この間に感染した動物が他の動物や人にウイルスを広げることもあります。

2. 狂犬病の感染経路―どうやって感染するのか

狂犬病ウイルスは、感染した動物の唾液や神経組織に含まれており、主に以下の方法で感染が広がります。

  • 咬傷:狂犬病ウイルスは感染動物の唾液に含まれており、感染動物に咬まれることでウイルスが傷口から体内に入り込みます。犬同士や犬と野生動物(例えばコウモリ、アライグマ、キツネなど)の接触が主な感染経路です。
  • 傷口との接触:感染した動物の唾液が傷口に触れることでも感染する可能性があります。
  • 目や鼻への接触:目や鼻などの粘膜に感染した動物の唾液が触れることで感染することもあります。

これらの感染経路を防ぐためには、犬同士や野生動物との接触を避けることが重要です。

3. 狂犬病の症状―発症後に見られる症状

狂犬病に感染した犬は、主に以下の症状を示します。これらの症状は神経系に関わるものであり、犬の行動や身体に異常を引き起こします。

  • 初期症状:食欲がなくなり、元気がなくなる、軽い発熱が見られることがあります。また、よだれが増えたり、嘔吐することもあります。
  • 神経症状:次第に、犬は興奮状態や攻撃的な行動を示すようになり、震えや歩行困難、発作が発生することもあります。この段階では、犬が非常に攻撃的になることが多く、飼い主や他の動物に危害を加えるリスクがあります。
  • 進行した症状:最終的に、呼吸困難、麻痺、昏睡などが現れ、命を落とすことになります。発症から死亡までの期間は数日から数週間と短期間です。

発症後に治療法はなく、症状が出た時点では治療が不可能です。そのため、感染しないようにするための予防が重要です。

4. 狂犬病の予防方法―ワクチンとその他の対策

狂犬病の予防は、予防接種が最も効果的です。犬に対する狂犬病ワクチンは、感染を防ぐために不可欠な方法であり、世界中で推奨されています。日本では、狂犬病ワクチン接種が法律で義務付けられており、すべての飼い犬が接種を受けなければなりません。

  • 狂犬病ワクチン:狂犬病ワクチンは非常に効果的で、安全性が高いことが確認されています。一般的には、生後91日以降の子犬に1回目のワクチン接種を行い、その後、毎年のブースター接種が必要です。これにより、犬は狂犬病ウイルスから保護されます。
  • ワクチンの安全性:狂犬病ワクチンは現在使用されているものが安全性の高い製品です。副作用は非常に稀で、発熱や軽い食欲不振などの症状が一時的に現れることがありますが、通常は数日内に回復します。

加えて、狂犬病予防のためには次のような追加的な対策も有効です:

  • 野生動物との接触を避ける:犬が野生動物(特にコウモリやアライグマなど)と接触しないよう管理することが重要です。野生動物が狂犬病を媒介することがあるため、犬の外出時には十分に注意を払い、リードを付けて散歩させるようにしましょう。
  • 屋外での監視:外出時には犬が自由に歩き回らないようにすることが推奨されます。特に放し飼いを避け、犬が野生動物や他の犬と接触するリスクを減らすよう心掛けましょう。

5. 狂犬病と法律―日本での法的義務

日本では、狂犬病の予防接種は法律で義務付けられています。すべての犬には、毎年1回の狂犬病ワクチン接種が必要で、その証明書を自治体に提出することが求められています。これは、国内での狂犬病の発生を防ぐための重要な措置です。

もし、飼い主が狂犬病ワクチンの接種を怠った場合、罰則を受ける可能性があります。法律を守り、愛犬の健康と安全を守るためにも、毎年の接種を欠かさず行いましょう。

また、狂犬病は現在、国内ではほぼ根絶されていますが、国外から帰国した犬や輸入動物を通じて、感染が日本に持ち込まれるリスクもゼロではありません。従って、継続的な予防接種が必要です。

6. 狂犬病と人間―ヒトへの感染リスク

狂犬病は犬だけでなく、人間にも感染することがあります。狂犬病ウイルスは感染した動物に咬まれることによってヒトにも伝播することがあり、特に発展途上国では、狂犬病による死亡例が報告されています。日本では狂犬病が発生していないため、ヒトへの感染リスクは極めて低いですが、旅行先などで感染のリスクが高い地域に行く場合は注意が必要です。

万が一、狂犬病の疑いのある動物に咬まれた場合、早急に医師の診察を受け、必要に応じて狂犬病の予防接種を受けることが推奨されます。

7. 結論

狂犬病は、発症後に治療法がなく致命的な病気であるため、予防接種が非常に重要です。愛犬を守るためには、毎年の狂犬病ワクチン接種を行い、狂犬病のリスクを最小限に抑えることが不可欠です。また、狂犬病は犬だけでなく人間にも感染する可能性があるため、予防策は飼い主自身の健康にもつながります。

狂犬病の予防は、愛犬の命を守るだけでなく、社会全体の健康を守ることにもつながります。狂犬病の予防接種を定期的に行い、健康で安全な環境を維持しましょう。

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