2024/09/02
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。
今回はキャバリアちゃんの心臓病についてご紹介いたします。
この犬種は心臓病、特に僧帽弁閉鎖不全症(Mitral Valve Disease, MVD)にかかりやすいことで知られています。心臓病はキャバリアちゃんにとって重大な健康リスクとなるため、その兆候や予防、治療法について理解しておくことが重要です。
心臓病とは
心臓病とは、心臓の構造や機能に異常が生じ、血液を効率よく循環させることができなくなる状態を指します。キャバリアの心臓病で最も一般的なのが「僧帽弁閉鎖不全症」です。この病気は、心臓の左側にある僧帽弁という弁が正常に閉じなくなり、血液が逆流してしまうことが原因で発症します。逆流が続くと心臓に負担がかかり、最終的には心不全に至ることがあります。
心臓病の原因
キャバリアが心臓病を発症しやすい原因は、遺伝的な要因が大きく関係しています。特に僧帽弁閉鎖不全症は、キャバリアに多く見られる遺伝性疾患です。年齢を重ねるごとに発症率が高くなり、ほとんどのキャバリアが10歳までに何らかのかたちでこの病気にかかる可能性があると言われています。
他の要因としては、以下が挙げられます。
- 高血圧:血圧が高いと心臓にかかる負担が増え、心臓病のリスクが高まります。
- 肥満:過剰な体重は心臓に負担をかけるため、心臓病のリスクを増加させます。
- 運動不足:適度な運動は心臓の健康を保つために重要です。運動不足は心臓病を悪化させる要因となりえます。
心臓病の症状
心臓病の症状は、進行度によって異なりますが、以下のような兆候が見られることが多いです。
- 咳:僧帽弁という血液の逆流を防ぐ弁がうまく機能しなくなり、心臓内に血液が溜まりその付近に存在する気管が圧迫され咳がでます。
- 疲れやすい:以前は元気だったのに、少しの運動で疲れやすくなった場合、心臓病の兆候かもしれません。
- 呼吸困難:呼吸が荒くなる、または息切れをするようになることがあります。
- 食欲不振:心臓病が進行すると、食欲が低下することがあります。
- 腹部の膨張:心不全が進行すると、腹水が溜まり、お腹が膨らむことがあります。
心臓病の診断
心臓病は、早期に発見し、適切な治療を行うことが重要です。病院では以下の検査を行います。
- 聴診:獣医師が聴診器で心臓の音を聞き、雑音(心雑音)があるかを確認します。心雑音は僧帽弁閉鎖不全症の典型的な兆候です。
- レントゲン検査:心臓の大きさや形状を確認し、心臓病の進行度を評価します。
- 心エコー検査:心臓の動きをリアルタイムで観察し、弁の異常や心臓の機能を詳しく調べます。
- 血液検査:心臓病に関連するホルモンや酵素の異常を調べるために行われます。
心臓病の治療法
心臓病は、完全に治癒することは難しいですが、症状の進行を遅らせ、生活の質を向上させるための治療が行われます。
- 薬物療法:血圧を下げる薬や、心臓の機能をサポートする薬が処方されます。また、利尿剤を使用して、体内に溜まった水分を排出させることもあります。
- 定期的な検診:心臓病の進行を定期的にチェックするために、動物病院での定期的な検診が必要です。これにより、適切な治療計画が立てられます。
心臓病の予防法
キャバリアの心臓病を完全に予防することは難しいですが、発症リスクを低減し、進行を遅らせるために以下のポイントに注意することが重要です。
- 適度な運動:過度な運動は避けつつ、適度な運動を毎日行うことで、心臓の健康を保ちます。
- バランスの取れた食事:栄養バランスの取れた食事を与え、肥満を防ぐことが心臓の負担を減らします。
- 定期的な健康チェック:早期発見が治療の鍵となるため、年に数回は動物病院で健康チェックを受けることをおすすめします。
キャバリアちゃんの心臓病は、特に僧帽弁閉鎖不全症が多く見られるため、そのリスクを理解し、日々のケアや定期的な健康チェックを行うことが重要です。心臓病は早期発見と適切な治療が、生活の質を大きく左右します。お家のキャバリアちゃんが健康で長く一緒に過ごせるように、心臓病に対する理解を深め、適切なケアを心がけましょう。
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