2024/08/04
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。🌳
今回はねこちゃんの歯頸部病変(破歯細胞の吸収性病変)についてご紹介します。
歯頸部病変とは?
猫の歯の根元近くにできる病変で、歯の表面にある硬いエナメル質が損なわれていく病気です。歯頸部とは、歯の歯肉に近い部分を指し、この部分でエナメル質が崩れたり溶けたりすることで発生します。英語では「Tooth Resorption」とも呼ばれ、この病気は特に猫に多く見られます。
症状
初期段階では非常に微妙で見逃されがちです。しかし、進行すると次のような症状が見られることがあります。
- 食欲不振: 歯の痛みから食べるのを嫌がるようになります。
- 口の中をこする: 痛みや不快感を感じて、口の周りを頻繁にこすったり、足で掻いたりする行動が見られます。
- よだれが増える: 痛みから口を閉じるのが難しくなり、よだれが増えることがあります。
- 口臭: 歯の病気が進行すると、口臭が強くなることがあります。
- 歯の欠損や損傷: 進行した場合、歯が欠けたり、崩れたりすることがあります。
原因
歯頸部病変の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、遺伝的要因や栄養、口腔内の環境などが影響していると考えられています。また、この病気は特に高齢の猫に多く見られる傾向があります。
診断・検査
定期的な口腔健診で早期発見が可能です。病院では、視診だけでなく歯のX線検査を行います。X線検査は、歯の内部や歯根の状態を確認するのに非常に有効です。X線画像では、エナメル質が失われている部分や歯根の吸収が進んでいる箇所がはっきりと見えます。
治療方法
治療は病変の進行度によって異なりますが、一般的には以下の方法が挙げられます。
- 初期段階の治療: 歯の表面を滑らかにする処置(スケーリング・ポリッシング)や、痛みを和らげるための薬物療法が行われることがあります。
- 進行した病変の治療: 病変が進行し、歯の根元に達している場合は、歯の抜歯が必要になります。抜歯は、痛みの原因を取り除き、猫の生活の質を向上させるための重要な措置です。
予防策
歯頸部病変を完全に防ぐ方法はまだ明らかになっていませんが、以下のような予防策が推奨されています。
- 定期的な歯科健診: 年に1~2回、病院で歯科健診を受けることで、早期の病変を発見しやすくなります。
- 日常のデンタルケア: 歯ブラシを使った歯磨きや、デンタルケア用のフード・おやつを活用することで、歯の健康を維持します。
- バランスの取れた食事: 栄養バランスの取れた食事は、全身の健康だけでなく、口腔内の健康にも影響します。
猫の歯頸部病変は、痛みや不快感を伴う病気ですが、早期に発見し適切な治療を受けることで、猫の生活の質を大幅に向上させることができます。口腔内の健康に注意を払い、定期的な健診や日常のデンタルケアを心がけていきましょう。
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