2024/08/03
こんにちは!
世田谷区にあります。けいこくの森動物病院です🌳
今回は表在性細菌性毛包炎についてご紹介いたします!!
はじめに
表在性細菌性毛包炎(ひょうざいせいさいきんせいもうほうえん)は、ワンちゃんやネコちゃんによくかかる皮膚の感染症の一つです。この病気は毛包に細菌が感染することで発症し、特に犬に多く見られます。この記事では、表在性細菌性毛包炎の原因、症状、診断方法、治療法、予防策について詳しく解説します。
表在性細菌性毛包炎の原因
表在性細菌性毛包炎は、主にブドウ球菌(Staphylococcus)が原因で引き起こされます。この細菌は普段は皮膚の表面に存在し、健康な皮膚には問題を起こしません。しかし、皮膚のバリア機能が低下したり、免疫力が低下したりすると、細菌が毛包に侵入して感染を引き起こします。
1. 皮膚のバリア機能の低下
- 過剰なシャンプー:頻繁なシャンプーや洗浄剤の使用は、皮膚の自然な油分を取り除き、バリア機能を低下させます。
- アレルギー:食物アレルギーや環境アレルギーが原因で皮膚が炎症を起こし、バリア機能が低下します。
2. 免疫力の低下
- ストレス:環境の変化や飼い主の不在などでストレスが増えると、免疫力が低下します。
- 他の病気:糖尿病やクッシング症候群などの慢性疾患がある場合、免疫力が低下しやすくなります。
表在性細菌性毛包炎の症状
表在性細菌性毛包炎の症状は、皮膚の表面に現れます。主な症状は以下の通りです。
1. 赤みと炎症
皮膚が赤くなり、炎症が見られます。特に毛包の周りに集中して現れることが多いです。
2. 小さな膿疱
毛包の周りに小さな膿疱(うみを含んだ水疱)が形成されます。これらは破れてかさぶたになることがあります。
3. かゆみと痛み
かゆみや痛みを伴うため、ペットが頻繁に掻いたり、舐めたりする行動が見られます。
4. 被毛の脱落
感染が進行すると、被毛が抜けてしまうことがあります。特に感染部位周辺の毛が抜けやすくなります。
診断方法
表在性細菌性毛包炎の診断には、以下の方法が用いられます。
1. 視診と触診
獣医師が皮膚の状態を視覚的に確認し、触診を行います。赤みや膿疱、かさぶたの有無をチェックします。
2. 皮膚スクレーピング
皮膚の表面を軽く削って、顕微鏡で細菌やその他の病原体を確認します。
3. 細菌培養検査
膿疱からサンプルを採取し、細菌培養を行います。これにより、具体的な細菌の種類と抗生物質に対する感受性を調べます。
4. アレルギー検査
アレルギーが疑われる場合は、アレルギー検査を行い、アレルゲンを特定します。
治療方法
表在性細菌性毛包炎の治療には、以下の方法が用いられます。
1. 抗生物質の投与
細菌感染を抑えるために、抗生物質が処方されます。内服薬や外用薬(軟膏やクリーム)として使用されます。
2. 抗菌シャンプー
抗菌成分を含むシャンプーで定期的に洗浄することで、皮膚の清潔を保ち、細菌の繁殖を防ぎます。
3. アレルギー対策
アレルギーが原因の場合、アレルゲンを特定し、それを避けるための対策を講じます。食物アレルギーの場合は、アレルゲンを含まない食事に変更します。
4. 免疫力の強化
栄養バランスの良い食事やサプリメントの使用、ストレス管理などで免疫力を高めます。
予防策
表在性細菌性毛包炎の予防には、以下のポイントが重要です。
1. 皮膚の清潔を保つ
適度なシャンプーで皮膚の清潔を保ち、過剰な洗浄は避けるようにします。
2. 健康的な食事
栄養バランスの取れた食事を提供し、免疫力を高めます。
3. 定期的な健康チェック
定期的に動物病院で健康チェックを受け、早期発見・早期治療を心がけます。
4. ストレス管理
ストレスを感じないよう、安心できる環境を整えます。適度な運動や遊びもストレス軽減に役立ちます。
まとめ
表在性細菌性毛包炎は、適切な診断と治療により改善が見込める病気です。飼い主としては、愛犬や愛猫の皮膚の状態を日々観察し、異常があればすぐに動物病院を訪れることが大切です。早期発見と適切な治療が、家族の健康を守るための鍵となります。
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