2024/06/03
今回はあまり聞き馴染みがないかもしれませんが、
時折遭遇する病気として門脈シャントという病気について説明します。
門脈シャントとは
犬猫の門脈シャントは、飼い主やペットにとって深刻な問題となり得る病気の一つです。門脈シャントは、血液が通常よりも体内の臓器を迂回する異常な経路を取る状態を指します。通常、門脈は腸管からの栄養素や毒素の血液を肝臓に送り、肝臓がそれらを浄化します。しかし、門脈シャントではこの経路が正常ではなくなり、肝臓を迂回してしまいます。
門脈シャントには先天性と後天性の二つの種類があります。先天性門脈シャントは生まれつきの異常であり、子犬や子猫の段階で発見されることがあります。後天性門脈シャントは、外傷や疾病によって肝臓周辺の血管が傷ついたり変形したりすることで発生することがあります。どちらの場合も、肝臓が正常に機能しなくなり、重篤な健康問題を引き起こす可能性があります。
症状
門脈シャントの症状は、犬や猫によって異なりますが、一般的には次のようなものがあります。
- 食欲不振や体重減少
- 嘔吐や下痢
- 行動の変化や不安
- 運動能力の低下
- 神経学的異常(発作や不規則な行動)
これらの症状が見られた場合、動物病院での検査が必要です。門脈シャントの診断には、血液検査、超音波検査、X線、CTスキャンなどの画像診断が行われる場合があります。また、肝臓の機能を評価するために、血液検査や尿検査も行われることがあります。
治療
門脈シャントの治療法には、手術的な修復や非手術的な管理があります。手術的な修復は、門脈シャントを閉じるために行われる手術であり、一般的には先天性門脈シャントの治療に用いられます。一方、後天性門脈シャントの場合は、症状の管理や肝臓のサポートが主な治療法となります。これには特定の食事療法、薬物療法、定期的な医学的管理が含まれます。
門脈シャントは重篤な状態であるため、早期の診断と適切な治療が重要です。飼い主はペットの日常の健康状態に敏感であり、症状が現れた場合はすぐに動物病院を受診することが必要です。また、門脈シャントのリスクを最小限に抑えるために、遺伝的な要因や飼育環境にも配慮することが重要です。
最後に
最後に、門脈シャントの予防には、健康なブリーディングプログラムの実施や、子犬や子猫の健康診断の定期的な行うことが重要です。ペットの健康を守るために、飼い主と獣医師が協力して予防策を講じることが必要です。
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