2024/05/27
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。
今回はわんちゃんの股関節脱臼についてご紹介します!
股関節脱臼とは?
股関節脱臼は、股関節の骨が正しい位置から外れる状態を指します。通常、股関節は大腿骨の骨頭(球状部分)が骨盤の寛骨臼(くぼみ部分)にしっかりと収まっていますが、脱臼すると骨頭が寛骨臼から外れてしまいます。これにより、歩行困難や痛みを感じるようになります。
原因
- 外傷: 最も一般的な原因で、交通事故や高所からの落下などにより起こります。
- 先天的要因: 一部の犬種は股関節の形成不全(股関節形成不全症)により、脱臼しやすい傾向があります。特に大型犬でジャーマンシェパード、ラブラドールレトリバーなどが該当します。
- 加齢: 高齢の犬は関節の靭帯や筋肉が弱くなるため、脱臼のリスクが高まります。
- その他の病気: 関節炎や腫瘍など、関節周囲の組織に影響を与える病気も脱臼の原因となることがあります。
症状
症状は比較的明確に現れることが多く、以下のようなものが見られます。
- 急な痛みと歩行困難: 突然の痛みを感じ、片足を引きずってしまう。または立ったり、歩いたりをしなくなることがあります。
- 不自然な姿勢: 脱臼した側の足が外側に向いたり、不自然な位置にあることが多くあります。
- 腫れと炎症: 脱臼した関節周辺が腫れたり、炎症を起こすことがあります。
- 行動の変化: 元気をなくし怒りっぽくになることや、痛みがあることから触られることを嫌がることもあります。
診断
- 身体検査: 直接股関節を触診し、脱臼の兆候を確認します。
- X線検査: X線画像を撮影することで、股関節の骨の位置を確認し、脱臼の有無や程度を評価します。
- 超音波検査: 必要に応じて、超音波検査を行い、関節周囲の軟組織や筋肉の状態を確認します。
治療
脱臼の原因や程度、年齢や健康状態に応じて異なりますが、主な治療法を紹介します。
- 整復(リダクション): 脱臼した股関節を手で元の位置に戻す方法です。軽度の脱臼の場合、麻酔下で整復を行うことが一般的です。
- 手術: 重度の脱臼や再発が懸念される場合、手術が必要となります。代表的な手術方法には、関節固定術や人工関節置換術があります。
- リハビリテーション: 治療後、リハビリテーションを行い、筋力や関節の可動域を回復させることが重要です。理学療法や水中療法などが効果的とされています。
- 薬物療法: 痛みや炎症を抑えるために、痛み止めや抗炎症薬が処方することもあります。
予防とケア
股関節脱臼を予防するためには、日常的なケアと注意が必要です。
- 適切な運動: 適度な運動を行うことで筋力を維持し、関節の健康を保つことができます。ただし、過度の運動や高所からのジャンプは避けるようにしましょう。
- 体重管理: 過剰な体重は関節に負担をかけるため、適切な体重を維持することが重要です。バランスの取れた食事を心がけましょう。
- 定期的な健康チェック: 獣医師による定期的な健康チェックを受けることで、早期に関節の問題を発見し、適切な処置を取ることができます。
- 安全な生活環境: 家の中やお庭の環境を整え、犬が滑ったり転んだりするリスクを減らすことが大切です。滑り止めマットを敷くなどの対策が有効的です。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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