2024/05/18
こんにちは!世田谷区等々力にあります、けいこくの森動物病院です。
今回はわんちゃんねこちゃんの乳歯遺残についてご紹介します!
乳歯遺残とは?
乳歯遺残とは、仔犬や仔猫の乳歯が抜けずに残ってしまう状態を指します。通常、仔犬・仔猫の乳歯は生後4~6ヶ月頃に永久歯に生え変わりますが、何らかの理由で乳歯が抜けずにそのまま残ってしまうことがあります。この状態は、永久歯が正常に生えるのを妨げるだけでなく、さまざまな問題を引き起こす可能性があります。
原因
原因は複数ありますが、主に以下のような要因が考えられます。
・永久歯の発育不良
永久歯が正常に発育しない場合、乳歯の根を押し出す力が不足し、乳歯が抜けずに残ってしまうことがあります。
・遺伝的要因
特定の犬種や猫種には、乳歯遺残が発生しやすい傾向があります。例えば、小型犬種(チワワやポメラニアンなど)や短頭種(シーズーやペルシャ猫など)は、遺伝的に乳歯が残りやすいとされています。
・口腔内のスペース不足
また、口の中のスペースが限られている場合、永久歯が正しい位置に生えにくくなり、乳歯が抜けないことがあります。特に小型犬や猫で多く見られます。
・栄養不良
成長期に必要な栄養が十分に摂取できない場合、歯の正常な発育が妨げられ、乳歯が残ることがあります。特にカルシウムやビタミンDなど、骨や歯の発育に必要な栄養素が不足すると、影響が出ることがあります。
・矯正力の不足
乳歯が自然に抜ける際には、ある程度の物理的な力が必要です。硬い食べ物やおもちゃを噛むことで、乳歯が揺れやすくなり、自然に抜けやすくなります。これが不足すると、乳歯が残る可能性があります。
影響
・歯並びの乱れ
乳歯が残ったまま永久歯が生えてくると、正常な位置に生えることができず、歯並びが乱れることがあります。これにより、噛み合わせが悪くなることがあります。噛み合わせが悪いと、食事の際にうまく食べ物を噛むことができず、消化不良や栄養吸収の問題を引き起こす可能性があります。
・歯周病のリスク増加
乳歯と永久歯が並んで存在することで、歯と歯の間に食べ物のカスや細菌が溜まりやすくなります。これが原因で歯茎が炎症を起こし、歯周病を発症するリスクが高まります。歯周病は歯茎の後退や出血、最終的には歯の喪失を引き起こすことがあります。
・歯の損傷
乳歯遺残によって歯が重なり合っている場合、歯の摩耗や破損のリスクが高まります。特に硬いものを噛む際に歯が割れたり欠けたりすることがあります。これが原因で、さらに口腔内の問題が複雑化することがあります。
診断と治療
乳歯遺残は、定期的な歯科検診によって早期に発見することができます。動物病院では、視診やレントゲン検査を用いて乳歯の状態を確認します。
治療としては、残っている乳歯を全身麻酔下で抜歯します。
予防とケア
乳歯遺残を予防するためには、定期的な歯科検診が重要です。生後4~6ヶ月頃になったら、動物病院で乳歯の状態を確認することをおすすめします。また、歯の健康を保つためには、日常的な歯磨きが欠かせません。犬猫用の歯ブラシや歯磨き粉を使用し、幼い頃から定期的に歯を磨く習慣をつけることが大切です。
東京都世田谷区、等々力、玉川、上野毛、尾山台、自由が丘、田園調布で、歯でお困りの方は、いつでもお気軽にご相談ください。
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